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2020/09/22

EGFR-TKI不応T790M陽性進行肺腺癌へのオシメルチニブとベバシズマブの併用はPFSを延長せず【ESMO2020】

横山勇生=編集委員

 EGFR-TKIに不応となった T790M 陽性進行肺腺癌にオシメルチニブベバシズマブを併用投与しても、オシメルチニブ単剤よりも無増悪生存期間(PFS)を延長できない可能性が明らかとなった。国内で実施された無作為化フェーズ2試験であるWJOG8715L試験の結果示された。9月19日から21日まで開催されたESMO VIRTUAL CONGRESS 2020で、仙台厚生病院の戸井之裕氏が発表した。

 WJOG8715L試験は、EGFR変異陽性進行腺癌で第3世代EGFR-TKI以外のEGFR-TKI投与で病勢進行しT790M変異を獲得した患者を、無作為にオシメルチニブ単剤投与群(単剤群、毎日1日1回オシメルチニブ80mgを投与)とオシメルチニブとベバシズマブを併用投与する群(ベマシズマブ併用群、毎日1日1回オシメルチニブ80mgを投与に加えて3週おきにベバシズマブ15mg/kgを投与)に1対1に割り付けて行われた。層別因子は性別、化学療法歴数、施設だった。

 主要評価項目は研究グループの評価によるPFS。副次評価項目は、奏効率、治療成功期間(TTF)、全生存期間(OS)、安全性だった。

 試験のフェーズ2部分には、2017年8月から2018年9月までに81人が無作為割り付けされた(単剤群41人、ベバシズマブ併用群40人)。患者背景は両群で差はなかった。年齢中央値は単剤群70歳(41-82)、ベバシズマブ併用群68歳(43-82)、男性が単剤群41%、ベバシズマブ併用群40%。単剤群は、ステージIIIbが5%、IVが63%、再発が32%、ベバシズマブ併用群はステージIIIbが5%、IVが83%、再発が12%。PS 0が単剤群83%、ベバシズマブ併用群75%。脳転移があったのは単剤群22%、ベバシズマブ併用群30%。化学療法歴があったのは単剤群17%、ベバシズマブ併用群25%だった。L858R変異の患者は、単剤群が32%、ベバシズマブ併用群が45%だった。

 試験の結果、奏効率はベバシズマブ併用群が71.8%(955信頼区間:50.9-81.4)、単剤群が55.0%(95%信頼区間:37.4-69.3)でベバシズマブ併用群の方が高かった。しかし、PFS中央値は、ベバシズマブ併用群が9.4カ月、単剤群が13.5カ月で、ハザード比1.44(95%信頼区間:1.00-2.08)、p=0.20でベバシズマブ併用群の方が短かった。PFSについて、明らかにベバシズマブ併用群が優位なサブグループはなかった。

 また、8人と少人数ではあったが、抗VEGF療法の投与歴があったベバシズマブ併用群患者のPFS中央値は4.6カ月と特に短かった。

 TTF中央値もベバシズマブ併用群が8.4カ月、単剤群が11.2カ月で、層別ハザード比1.54、p=0.12でベバシズマブ併用群の方が短かった。OS中央値は、ベバシズマブ併用群がNR、単剤群が22.1カ月、p=0.96で差はなかった。

 併用群で多く認められたグレード3以上の副作用は、蛋白尿、高血圧だった。

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