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2020/09/21

早期EGFR変異陽性NSCLCの術後補助療法でオシメルチニブは中枢神経系でも高い再発抑制効果【ESMO2020】

横山勇生=編集委員

 早期のEGFR変異陽性非小細胞肺癌(NSCLC)への術後補助療法としてのオシメルチニブの再発抑制効果は、中枢神経系でも高いことが明らかとなった。また、オシメルチニブは局所再発、遠隔再発のどちらも抑えることが明らかとなった。IB期、II期、IIIA期のEGFR変異(del19/L858R)陽性NSCLC患者を対象に、オシメルチニブ投与が有意に無病生存期間(DFS)を延長することを示したフェーズ3試験であるADAURA試験の、再発部位の解析で明らかになった。

 9月21日まで開催されているESMO VIRTUAL CONGRESS 2020で、国立がん研究センター東病院の坪井正博氏が発表した。

 ADAURA試験は、世界規模で実施されている無作為化盲検プラセボ対照フェーズ3試験。18歳(日本と台湾は20歳)以上、WHO PS 0/1、IB期、II期、IIIA期のEGFR変異(del19/L858R)陽性NSCLCで腫瘍が完全切除された患者682人を、オシメルチニブを投与する群(339人、オシメルチニブ群)とプラセボを投与する群(343人、プラセボ群)に割り付けて行われた。オシメルチニブの投与は1日1回80mgで、3年間または再発まで行われた。

 中間解析の結果、オシメルチニブ群で有意にDFSが改善することが既に報告されている(関連記事)。

 II期とIIIA期のDFS中央値は、オシメルチニブ群がNR(95%信頼区間:38.8-NC)、プラセボ群が20.4カ月(95%信頼区間:16.6-24.5)で、ハザード比は0.17(95%信頼区間:0.12-0.23)、p<0.0001で有意にオシメルチニブ群で改善していた。IB期も含めた患者全体のDFS中央値は、オシメルチニブ群がNR(95%信頼区間:NC-NC)、プラセボ群が28.1カ月(95%信頼区間:22.1-35.8)で、ハザード比は0.21(95%信頼区間:0.16-0.28)、p<0.0001で有意にオシメルチニブ群で改善していた。

 今回発表されたのは、事前に規定された探索的解析で中枢神経系を含む再発パターンを調べた結果。

 オシメルチニブ群でDFSイベントが発生した11%のうち、遠隔再発は38%、局所再発は62%で、遠隔再発の方が少なかった。一方。プラセボ群でDFSイベントが発生した46%のうち、遠隔再発は61%、局所再発は39%で、遠隔再発の方が多かった。オシメルチニブ群の遠隔再発の部位が肺だったのは6%、リンパ節だったのは3%、中枢神経系だったのは1%、骨だったのは1%だった。一方、プラセボ群の遠隔再発の部位が肺だったのは18%、リンパ節だったのは14%、中枢神経系だったのは10%、骨だったのは8%だった。中枢神経系も含めて遠隔再発がオシメルチニブ群で抑制されていた。

 全体で45人(オシメルチニブ群6人、プラセボ群39人)で中枢神経系のDFSイベントが発生していた。このうち中枢神経系の再発が発生したのは、オシメルチニブ群が4人、プラセボ群が33人だった。

 全体の患者における中枢神経系のDFS中央値は、オシメルチニブ群がNR(95%信頼区間:39-NC)、プラセボ群が48.2カ月(95%信頼区間:NC-NC)で、ハザード比0.18(95%信頼区間:0.10-0.33)、p<0.0001で有意にオシメルチニブ群が良かった。12カ月中枢神経系DFS率は、オシメルチニブ群が100%、プラセボ群が97%、24カ月中枢神経系DFS率は、オシメルチニブ群が98%、プラセボ群が85%、36カ月中枢神経系DFS率は、オシメルチニブ群が98%、プラセボ群が82%だった。

 18カ月時点の中枢神経系再発の確率は、オシメルチニブ群が1%未満(95%信頼区間:0.2-2.5)、プラセボ群が9%(95%信頼区間:5.9-12.5)だった。無作為化からの期間において、中枢神経系の蓄積発生数はオシメルチニブ群で常にプラセボ群より少なかった。

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