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2020/09/18

進行悪性胸膜中皮腫に対する初回治療でシスプラチン・ペメトレキセドとニボルマブ併用の奏効率は77.8%【ESMO2020】

中西美荷=医学ライター

 切除不能悪性胸膜中皮腫に対する初回治療として、シスプラチンとペメトレキセドにニボルマブを併用することにより、77.8%という高い奏効率がJME-001試験から得られた。9月21日までWEB開催されている欧州臨床腫瘍学会(ESMO)Virtual Congress 2020 において、岡山労災病院の藤本伸一氏が報告した。

 悪性胸膜中皮腫に対する1次治療の標準治療はシスプラチンとペメトレキセドの併用療法とされている。しかし、この治療に不応、不耐の患者に対する治療法はいまだ確立されていない。JME-001試験は、切除不能悪性胸膜中皮腫に対する初回化学療法としてのシスプラチン、ペメトレキセドとニボルマブ併用療法の有効性と安全性を評価すべく、医師主導治験としてデザインされた多施設前向き単アームオープンラベルフェーズ2試験。

 主要評価項目は中央施設評価での奏効率とし、安全性、有害事象についても評価した。

 主な登録基準は年齢20歳以上、病理学的に確認されたMPM、未治療で切除不能、modified RECISTの測定可能病変あり、PD-L1発現の評価のための腫瘍組織検体あり、ECOG PS 0または1。

 主な除外基準は、薬剤によるアナフィラキシーの既往、自己免疫疾患、重複癌、脳または髄膜転移、間質性肺炎または肺線維症、憩室炎または消化性潰瘍、2週毎以上のドレナージを要する胸水、14日以内の胸膜癒着。

 2018年1月より試験を開始し、18例を登録した。初回化学療法として、シスプラチン75mg/m2、ペメトレキセド500mg/m2、ニボルマブ360mg/bodyを3週毎、第1日目に投与し、4~6コース実施した。

 18例中14例で完全奏効(CR)または部分奏効(PR)が得られ、奏効率は77.8%(Clopper-Pearsonの正確信頼区間は、90%信頼区間:56.1-92.0、95%信頼区間:52.4-93.6)だった。

 有害事象(AE)は、全グレードが全例、グレード3-4が10例(55.6%)で発現した。重篤なAEを認めたものは全グレードで7例(38.9%)、グレード3-4は5例(27.8%)、治療中止につながったAEは全グレードで2例(11.1%)、グレード3-4は1例(5.6%)であり、AEによる死亡例はなかった。

 発現したAEは、悪心12例(66.7%)、食欲不振、吃逆が各11例(61.1%)、便秘9例(50.0%)、皮疹、貧血が各7例(38.9%)、好中球減少、鼻咽頭炎、不眠が各5例(27.8%)、下痢、発熱、白血球減少、末梢神経障害が各4例(22.2%)、口渇、肺炎、味覚障害、難聴が各3例(16.7%)、腹部不快感、口角口唇炎、低ナトリウム血症、筋肉痛、背部痛が各2例(11.1%)などだった。

 JME-001試験において、悪性胸膜中皮腫(MPM)に対する初回治療としてのシスプラチン、ペメトレキセドとニボルマルの併用療法は、十分な有効性と安全性を示したとした。

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