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2020/09/17

再発危険因子を持つステージII大腸癌の再発の有意なリスク因子は術後補助療法を受けないこと、T4など【ESMO2020】

横山勇生=編集委員

 R0手術が行われた再発危険因子を有するステージII大腸癌において、再発の有意なリスク因子は男性、T4、郭清リンパ節個数が12個未満、術後補助療法を受けないことであることが明らかとなった。手術後24時間以降2週間未満の血清中のCEAのmRNAが陽性であることは、再発とは関連がなかった。国内で実施されたランダム化による治療方法決定の選択肢を含む患者選択による非ランダム化比較試験であるJFMC46-1201試験のデータを事後解析した結果示された。

 9月21日まで開催されているESMO VIRTUAL CONGRESS 2020で、広島大学の大毛宏喜氏が発表した。

 JFMC46-1201試験は、R0手術が行われた再発危険因子を持つステージ2大腸癌における手術単独群に対するUFT/LV療法の臨床的有用性を比較検討するために行われた。T4、穿孔・穿通、低分化腺癌、粘液癌、郭清リンパ節個数が12個未満のいずれかの因子を持つ組織学的病期ステージ2大腸癌患者で、R0手術がなされた患者を対象とした。UFT/LV療法は、1日あたり300mg/m2のUFTと75mgのLVが経口投与された。投薬は28日間連日投与後7日間休薬する連日投与法か、5日間連日投与後2日間休薬する方法のどちらかで行われ、5週を1コースとし5コース行われた。主要評価項目は無病生存期間(DFS)。手術後24時間以降2週間未満の血清中のCEAのmRNAは副次評価項目の1つだった。

 試験は、参加に同意した患者を、まず患者による治療選択で手術単独群(A群)、UFT/LV投与群(B群)、無作為割付による治療方法決定のいずれかに分けた。無作為割付による治療方法決定を選んだ患者は、無作為に手術単独群(C群)とUFT/LV投与群(D群)にさらに分けられた。

 2012年5月から2016年4月までに国内321施設から1938人が登録された。観察期間中央値は4.9年。適格患者は、A群が641人、B群が1239人、C群が18人、D群が17人だった。各群の再発率は、A群が29.8%、B群が22.9%、C群が33.3%、D群が17.6%だった。手術単独群で最も再発が多かった部位は肝臓(A群とC群で48人)で、次いで肺(32人)、腹膜(23人)だった。UFT/LV投与群で再発が多かった部位は腹膜(B群とD群で62人)で、次いで肝臓(57人)、肺(41人)だった。試験データを多変量解析した結果、再発の有意なリスク因子として同定されたのは、男性、T4、郭清リンパ節個数が12個以上、術後補助療法を受けないことだった。

 血清中のCEAのmRNAが陽性であることは、再発とは関連がなかった。

 手術のみ群で、CEA mRNAが陰性だった473人の3年DFS率は73.5%(95%信頼区間:69.2-77.3)、CEA mRNAが陽性だった152人の3年DFS率は76.8%(95%信頼区間:69.1-82.8)、ハザード比0.80(95%信頼区間:0.56-1.15)、p=0.2365だった。手術のみ群で、CEA mRNAが陰性だった患者の3年OS率は94.2%(95%信頼区間:91.5-96.0)、CEA mRNAが陽性だった患者の3年OS率は94.3%(95%信頼区間:89.0-97.1)、ハザード比0.67(95%信頼区間:0.34-1.32)、p=0.2463だった。

 UFT/LV投与群で、CEA mRNAが陰性だった936人の3年DFS率は81.5%(95%信頼区間:78.8-83.8)、CEA mRNAが陽性だった288人の3年DFS率は80.1%(95%信頼区間:75.0-84.3)、ハザード比1.06(95%信頼区間:0.80-1.40)、p=0.6695だった。UFT/LV投与群で、CEA mRNAが陰性だった患者の3年OS率は96.5%(95%信頼区間:95.1-97.5)、CEA mRNAが陽性だった患者の3年OS率は96.8%(95%信頼区間:93.9-98.3)、ハザード比0.98(95%信頼区間:0.58-1.64)、p=0.9338だった。

 なお、主要評価項目のDFSについては、UFT/LV投与群で有意に改善したことが別の発表で報告されている。

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