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2020/08/09

ALK転座陽性進行NSCLCでensartinibはクリゾチニブよりも有意にPFSを延長【WCLC2020】

横山勇生=編集委員

 ALK阻害薬未治療のALK転座陽性進行非小細胞肺癌(NSCLC)に対して、ensartinibX-396)は、クリゾチニブよりも有意に無増悪生存期間(PFS)を延長できることが明らかとなった。両薬を比較したフェーズ3試験であるeXalt3試験の中間解析の結果示された。8月8日に開催された世界肺癌学会(WCLC)2020-Virtual Presidential Symposiumで、米Vanderbilt-Ingram Cancer CenterのHorn L氏が発表した。

 ensartinibはフェーズ1/2試験で、ALK-TKI未治療、クリゾチニブかつ/または第2世代ALK阻害薬の投与を受けたALK陽性のNSCLC患者(脳転移を有する患者も含む)に対して有効性を示すことが既に報告されていた。

 eXalt3試験は、IIIB/IV期のALK陽性NSCLCに対する1次治療としての効果を、ensartinibとクリゾチニブで比較したオープンラベルフェーズ3試験。各施設でALK陽性と判定された患者または中央判定で陽性とされた患者で、ECOG PS 0-2、ALK阻害薬未治療、化学療法歴数は1以下が適格基準とされた。患者は、ensartinib 225mgを1日1回投与される群(ensartinib群)とクリゾチニブ250mgを1日2回投与される群(クリゾチニブ群)に1対1で割り付けられた。クロスオーバーは認められていなかった。

 患者は化学療法歴、ECOG PS、脳転移の有無、地域(アジアパシフィック地域とその他)、ベースラインでの脳転移の有無で層別されていた。主要評価項目は、盲検下独立審査委員会のRECISTv1.1を用いた評価によるPFS。副次評価項目は、全生存期間(OS)、奏効率/奏効期間(全体と脳)、脳における治療成功期間(TTF)だった。ITTにおいて、75%の患者でPFSイベントが起きた際に中間解析を行うことが規定されていた。

 試験で各施設で陽性とされた290人(ITT)がensartinib群(143人)とクリゾチニブ群(147人)に割り付けられた。中央判定でもALK陽性が確認された247人はmITT(ensartinib群が121人とクリゾチニブ群が126人)とされた。

 両群の患者背景に大きな差はなかった。年齢中央値は、ensartinib群が54歳、クリゾチニブ群が53歳、アジア人はensartinib群が54%、クリゾチニブ群が57%、化学療法歴があったのは、ensartinib群が24%、クリゾチニブ群が29%、ベースラインで脳転移があったのはensartinib群が33%、クリゾチニブ群が39%、両群ともに5%が脳照射を受けていた。

 データカットオフが2020年7月1日で、ensartinib群の64人(45%)、クリゾチニブ群の25人(17%)で投薬が継続されていた。ITTで139件(73%)、mITTで119件(63%)のPFSイベントが発生していた。

 ITTで、観察期間中央値はensartinib群が23.8カ月、クリゾチニブ群が20.2カ月で、PFS中央値はensartinib群が25.8カ月、クリゾチニブ群が12.7カ月、ハザード比0.51(95%信頼区間:0.35-0.72)、p=0.0001で有意にensartinib群で延長していた。mITTで、PFS中央値はensartinib群が未到達、クリゾチニブ群が12.7カ月、ハザード比0.45(95%信頼区間:0.30-0.66)、p<0.0001で有意にensartinib群で延長していた。mITTにおける24カ月PFS率は、ensartinib群が54%、クリゾチニブ群が36%、36カ月PFS率は、ensartinib群が51%、クリゾチニブ群が19%だった。

 mITTで、奏効率はensartinib群が75%(CRが14%)、クリゾチニブ群が67%(CRが6%)だった。奏効期間(DOR)中央値は、ensartinib群がNR(95%信頼区間:22.05-NR)、クリゾチニブ群が27.3カ月(95%信頼区間:11.27-NR)。36カ月DOR率は、ensartinib群が58.7%、クリゾチニブ群が26.7%だった。

 mITTで測定可能な脳病変があった患者における頭蓋内確定奏効率は、ensartinib群が64%、クリゾチニブ群が21%だった。

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