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2020/07/09

第1・2世代EGFR-TKI治療後のT790M変異陰性肺癌でのオシメルチニブを評価する患者提案型医師主導治験が開始へ

横山勇生=編集委員

 第1、2世代EGFR-TKIで治療後のT790M変異が陰性または不明なEGFR変異陽性進行肺癌を対象に、第3世代EGFR-TKIオシメルチニブの有効性を評価する患者提案型医師主導治験であるWJOG12819L試験KISEKI Trial)が開始される。7月9日に開催されたオンラインセミナー「今ある薬を、使えるようにするために―Wanna Be a part of History ?―」で明らかにされた。治験の内容や背景等について、日本肺がん患者連絡会理事長の長谷川一男氏、近畿大学教授で西日本がん研究機構(WJOG)理事長の中川和彦氏、近畿大学の武田真幸氏が発表した。

 患者が提案して行われる、日本では初めての医師主導治験になるという。5月29日に治験届の提出が行われ、8月中の開始が予定されている。また、適応拡大を目指したWJOG初の医師主導治験でもあるという。

 現在、オシメルチニブを第1、2世代EGFR-TKIの後に投与する場合、添付文書上「他のEGFRチロシンキナーゼ阻害剤による治療歴を有し、病勢進行が確認されている患者では、EGFR T790M変異が確認された患者に投与すること」と記載されている。そのため、既に第1、2世代EGFR-TKIを投与されて全身増悪した患者や投与中に脳転移のみが起きた患者でT790M変異が検出できなかった患者には、オシメルチニブを投与することはできない。一方、オシメルチニブはT790M変異陰性患者の約2割に効果があること、脳への移行が良く、脳転移の患者にも効果を示すことが分かっている。行われる治験は、添付文書上の縛りを取ることを目的に行われる。

 WJOG12819L試験は、単群2コホートフェーズ2試験として実施される。研究資金はアストラゼネカが提供するが、治験計画の費用などに患者会の募金も使われ、近畿大学病院など北海道を除く国内15施設が参加して行われる。

 試験は2つのコホートから構成されている。コホート1は、EGFR変異陽性進行肺癌患者で第1、2世代EGFR-TKIを投与中に脳転移単独の増悪を起こした患者で、血漿もしくは腫瘍組織検体でT790M陰性と確認されたか検査実施困難な患者を対象に行われる。目標登録数は17例。

 コホート2は、EGFR変異陽性進行肺癌患者で第1、2世代EGFR-TKIで全身的な腫瘍増悪を起こした患者で、腫瘍組織でT790M陰性が認められ白金系抗癌薬ベースの治療を受けた後で、さらに患者血漿もしくは腫瘍組織検体でT790M陰性と確認されたか検査実施困難な患者を対象に行われる。目標登録数は53例。白金系抗癌薬ベースの治療で免疫チェックポイント阻害薬を併用する場合は、オシメルチニブ投与までの期間をあけることで、間質性肺炎のリスクを低減する。

 主要評価項目は、コホート1が転移性脳腫瘍奏効割合、コホート2が奏効割合。

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