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2020/07/04

BRAF変異陽性進行大腸癌の1次治療としてビニメチニブ、エンコラフェニブ、セツキシマブの併用が有効な可能性【WCGC2020】

横山勇生=編集委員

 BRAF V600E変異陽性進行大腸癌の1次治療として、MEK阻害薬ビニメチニブ、BRAF阻害薬エンコラフェニブと抗EGFR抗体セツキシマブの併用が有効である可能性が明らかとなった。単群フェーズ2試験であるANCHOR CRC試験のステージ1で高い奏効率と忍容性が認められ、またほとんどの患者で腫瘍が縮小していた。7月1日から4日までバーチャル形式で行われているthe 2020 ESMO World Congress on GI Cancer (WCGC2020)で、米West Cancer CenterのAxel Grothey氏が発表した。

 BRAF V600E変異陽性進行大腸癌に対するビニメチニブ、エンコラフェニブとセツキシマブの併用療法は、2次治療での有効性がフェーズ3試験であるBEACON CRC試験で既に証明されている。

 ANCHOR CRC試験は、全身状態の良い未治療の進行癌患者を対象に実施されているフェーズ2試験。試験はステージ1(約40人)とステージ2(約50人)で構成され、ステージ1で12人以上の奏効が認められた場合にステージ2の登録がされることになっていた。患者の登録は完了しており、全体で95人(ステージ1が41人、ステージ2が54人)が登録された。データカットオフが2020年2月6日で、ステージ1の患者は9人(22%)で投与が継続されていた。投与中止となった32人(78%)の中止理由で最も多かったのは病勢進行(54%)だった。試験の主要評価項目は確定奏効率。副次評価項目は、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、安全性、QOL、薬物動態だった。

 今回発表されたのはステージ1の結果。41人のうち女性は27人(68%)、年齢中央値67歳(36-80)、65歳以上が61%、PS 1が56%、転移臓器数2以上が78%と、高齢で病状が進行した患者が多かった。

 試験の結果、中央判定でBRAF変異が確認できなかった1人を除く40人で、研究グループの評価による確定奏効率は50%(95%信頼区間:34-66)だった。奏効が認められた20人全員が部分奏効だった。14人(35%)は病勢安定(SD)となり、病勢コントロール率は85%だった。また、ほとんどすべての患者で最良な変化として腫瘍の縮小が起きていた。半数近くの患者で6カ月以上投薬が行われ、10カ月を超えて投薬された患者は4人で、そのうち3人は投与が継続されていた。

 観察期間中央値が4.6カ月で、PFS中央値は4.9カ月(95%信頼区間:4.4-8.1)。BRAF変異陽性進行大腸癌の1次治療で化学療法を行った場合と同等の結果だった。

 3剤併用の忍容性が認められ、副作用は管理可能で想定外の毒性はなかった。グレード3以上の重篤な副作用は20人(49%)に発現した。投薬中断や減量が行われたのは28人(68%)。副作用で投薬中止となったのは8人(20%)で、副作用で死亡したのは3人(7%)だった。多く認められたグレード3以上の副作用は、下痢(15%)、貧血(12%)、急性腎障害(12%)。多く認められた副作用は、BEACON CRC試験で見られたものと同等だった。

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