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2020/07/03

ripretinibは3次治療後に時間があいたGISTにも有効な可能性【WCGC2020】

横山勇生=編集委員

 KITとPDGFRA変異を広く阻害するように設計されたチロシンキナーゼ阻害薬であるripretinibは、進行消化管間質腫瘍(GIST)の4次治療薬として、3次治療後に時間があいて投与しても有効である可能性が明らかとなった。イマチニブ、スニチニブ、レゴラフェニブの治療を受けた進行GIST患者を対象に行われた国際多施設無作為化二重盲検プラセボ対照臨床試験であるINVICTUS試験の、プラセボ群に割り付けられた患者で、ripretinibへのクロスオーバーで有効性が示された。

 7月1日から4日までバーチャル形式で行われているthe 2020 ESMO World Congress on GI Cancer (WCGC2020)で、スペインVall d'Hebron Institute of OncologyのCesar Serrano氏によって発表された。

 INVICTUS試験は進行GIST患者129人を、28日間を1サイクルとして、1日1回ripretinibを投与する群(85人、ripretinib群)とプラセボを投与する群(44人、プラセボ群)に割り付けて行われた。投薬は増悪か受容不能な副作用の発現まで行われ、プラセボ群の患者はripretinib群へのクロスオーバーが認められていた。試験の結果、無増悪生存期間(PFS)中央値は、ripretinib群が6.3カ月、プラセボ群が1.0カ月で、ハザード比0.15、p<0.0001で有意にripretinib群で延長していた。さらに全生存期間(OS)中央値は、ripretinib群が15.1カ月、プラセボ群が6.6カ月で、ハザード比0.36だった。奏効率はripretinib群が9.4%、プラセボ群が0%だった。

 今回発表されたのは、プラセボ群で増悪した患者のうちripretinibをクロスオーバーで投与された29人の結果。29人の患者背景は、患者全体と大きな差はなかった。クロスオーバーされてからのPFS中央値は4.6カ月(95%信頼区間:1.8-NE)で、4次治療でripretinibを投与された患者よりは短いものの有効性が認められた。PFSの改善効果は、ripretinib投与開始後1カ月時点から認められた。また、2人が確定部分奏効となった。

 クロスオーバーで投与された患者のOS中央値は11.6カ月(95%信頼区間:6.3-NE)で、4次治療でripretinibを投与された患者よりは短いものの改善効果が認められた。

 クロスオーバーで投与された患者における副作用の発現は、4次治療でripretinibを投与された患者と同様で新たに認められた安全性に関する問題点はなかった。

 ripretinibは、GISTの4次治療薬として5月に米国で承認されている。現在、イマチニブ治療後の進行GISTを対象にスニチニブとripretinibを比較するフェーズ3試験であるINTRIGUEが実施されているが、日本からは参加していない。

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