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2020/06/23

進行NSCLCへのニボルマブとイピリムマブの併用は脳転移の有無に関わらず有効【AACR2020】

横山勇生=編集委員

 切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌(NSCLC)に対する1次治療として、抗PD-1抗体ニボルマブと抗CTLA-4抗体イピリムマブの併用投与は、ベースラインの脳転移の有無に関わらず有効なことが明らかとなった。非扁平上皮癌、扁平上皮癌の組織型を含む未治療の進行NSCLC患者を対象に、ニボルマブとイピリムマブの併用を評価した非盲検フェーズ3試験であるCheckMate-227試験パート1の事後解析の結果示された。

 6月22日から24日までウェブ上で開催されているAmerican Associaiton for Cancer Research(AACR)2020 VIRTUAL ANNUAL MEETING IIで、米Fox Chase Cancer CenterのHossein Borghaei氏が発表した。

 進行非小細胞肺癌(NSCLC)に対する1次治療として、低用量イピリムマブとニボルマブの併用療法が、化学療法に比べて有意に全生存期間(OS)を延長することがCheckMate-227試験のパート1の結果から示されている(関連記事)。

 CheckMate-227パート1試験は、非扁平上皮癌、扁平上皮癌の組織型を含む未治療の進行NSCLC患者を対象にした非盲検フェーズ3試験。パート1a、パート1bから構成されている。パート1aにおいてはPD-L1陽性患者(1%以上)1189人を、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群、ニボルマブ単剤療法群、化学療法群に1対1対1に割り付けて評価した。パート1bにおいてはPD-L1陰性患者550人を、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群、ニボルマブと化学療法の併用療法群、化学療法群に1対1対1に割り付けて評価した。化学療法は白金系抗癌薬を含む組織型に基づいた2剤併用療法だった。

 CheckMate-227パート1試験には、ベースラインで無症候性の脳転移を有する患者が含まれていたため、事後解析でベースラインでの脳転移の有無と有効性の関係が調べられた。

 患者の背景は、脳転移があった群は脳転移がなかった群よりも65歳未満、非扁平上皮癌患者、全脳照射を受けている患者が多かったため、放射線療法既治療の占める割合が高かった。

 データベースロックは2020年2月28日、OSの観察期間中央値43.1カ月、最短観察期間29.3カ月で、ニボルマブとイピリムマブの併用療法が化学療法よりも有効なことが、ベースラインの脳転移の有無に関わらず認められた。

 全患者で、脳転移があった患者のOS中央値は、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群(68人)が17.4カ月(95%信頼区間:9.2-28.5)、化学療法群(66人)が13.7カ月(95%信頼区間:10.5-16.2)、ハザード比0.60(95%信頼区間:0.40-0.89)だった。1年OS率はニボルマブとイピリムマブの併用療法群が56.7%、化学療法群が59.1%、2年OS率はニボルマブとイピリムマブの併用療法群が43.3%、化学療法群が25.5%、3年OS率はニボルマブとイピリムマブの併用療法群が33.6%、化学療法群が8.0%だった。

 全患者で脳転移がなかった患者のOS中央値は、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群(515人)で17.1カ月(95%信頼区間:15.3-20.0)、化学療法群(517人)が13.9カ月(95%信頼区間:11.8-15.3)、ハザード比0.77(95%信頼区間:0.67-0.89)だった。1年OS率はニボルマブとイピリムマブの併用療法群が62.3%、化学療法群が53.8%、2年OS率はニボルマブとイピリムマブの併用療法群が39.7%、化学療法群が30.2%、3年OS率はニボルマブとイピリムマブの併用療法群が33.4%、化学療法群が21.4%だった。

 PD-L1発現陽性患者においても、脳転移がなかった患者のOSハザード比が0.60、脳転移があった患者のOSハザード比が0.80で、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群が良好だった。

 無増悪生存期間(PFS)についても同様だった。全患者で脳転移がなかった患者のハザード比が0.79、脳転移があった患者のハザード比が0.80、PD-L1発現陽性患者で脳転移がなかった患者のハザード比が0.88、脳転移があった患者のハザード比が0.82だった。全身の奏効率においても差はなかった。

 全患者における奏効期間中央値は、脳転移があった患者で、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群が24.9カ月、化学療法群が8.4カ月、脳転移がなかった患者で、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群が20.4カ月、化学療法群が5.8カ月だった。PD-L1陽性患者においても脳転移の有無に関わらず、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群で長かった。

 脳転移があった患者における全グレードの神経系の副作用の発現率は、ニボルマブとイピリムマブの併用療法群が46.9%、化学療法群が42.4%で、ほとんどがグレード1/2だった。脳転移があった患者における新たな安全性の問題は認められなかった。

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