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2020/06/16

高リスク骨髄異形成症候群にpevonedistatとアザシチジンの併用が有効である可能性【EHA2020】

横山勇生=編集委員

 高リスク骨髄異形成症候群HR-MDS)に、NEDD8活性化酵素阻害薬pevonedistatとアザシチジンの併用が有効である可能性が明らかとなった。HR-MDSを含む造血器腫瘍の患者を対象にpevonedistatとアザシチジンの併用とアザシチジン単剤を比較したフェーズ2試験であるPevonedistat-2001試験で、併用群は全生存期間(OS)の有意な延長は示せなかったが、安全性プロファイルは同様で高い効果が示された。6月11日から開催されている欧州血液学会(EHA25 Virtual Congress)で、フランスHopital Saint-LouisのLionel Ades氏が発表した。

 Pevonedistat-2001試験は、改訂国際予後予測スコアリングシステム(Revised IPSS、IPSS-R)で高リスクなMDS/慢性骨髄単球性白血病(CMML)、低芽球比率急性骨髄性白血病(LB-AML)で、幹細胞移植が不適格でメチル化阻害薬の治療歴がない患者を対象に、pevonedistatとアザシチジンの併用療法とアザシチジン単独療法を比較した国際無作為化非盲検多施設フェーズ2試験。患者120人を、28日間を1サイクルとして、pevonedistat 20mg/m2を1日目、3日目、5日目、アザシチジン75mg/m2を1日目から5目までと8日目、9日目に投与する群(pevonedistat併用群、58人)、同じ用法・用量でアザシチジンのみを投与する群(アザシチジン単独群、62人)に1対1で割り付けた。

 主要評価項目は、無イベント生存期間(EFS、無作為化から死亡またはAMLへの変換までの期間、LB-AMLの場合は死亡までの期間)だったが、OSに変更された。副次評価項目は、EFS、奏効率、安全性など。健康関連QOLも評価された。

 試験の結果、ITTでOS中央値はpevonedistat併用群が21.8カ月、アザシチジン単独群が19.0カ月で、ハザード比0.802(95%信頼区間:0.512-1.256)、p=0.334でpevonedistat併用群で延長傾向はあったが、有意ではなかった。また、EFS中央値もpevonedistat併用群が21.0カ月、アザシチジン単独群が16.6カ月で、ハザード比0.665(95%信頼区間:0.423-1.047)、p=0.076でpevonedistat併用群で延長傾向があった。有意差はなかったが、OS、EFSともにカプランマイヤー曲線は併用群が上にあった。

 HR-MDS患者(67人)においては、OS中央値はpevonedistat併用群が23.9カ月、アザシチジン単独群が19.1カ月で、ハザード比0.701(95%信頼区間:0.386-1.273)、p=0.240だった。 EFS中央値はpevonedistat併用群が20.2カ月、アザシチジン単独群が14.8カ月、ハザード比0.539(95%信頼区間:0.292-0.995)、p=0.045だった。HR-MDS患者における事前に規定されたサブグループの解析結果は、全般的にpevonedistat併用群が優位だった。

 LB-AML患者(36人)において、OS中央値はpevonedistat併用群が23.6カ月、アザシチジン単独群が16.0カ月、ハザード比0.494(95%信頼区間:0.220-1.109)、p=0.081だった。HR-CMML患者(17人)において、OS中央値はpevonedistat併用群が21.7カ月、アザシチジン単独群がNEだった。

 HR-MDS患者で奏効が評価可能だった患者59人による評価で、奏効率はpevonedistat併用群が79%、アザシチジン単独群が57%で、CR率はpevonedistat併用群が52%、アザシチジン単独群が27%だった。奏効期間(DoR)中央値はpevonedistat併用群が34.6カ月(95%信頼区間:11.53-34.60)、アザシチジン単独群が13.1カ月(95%信頼区間:12.02-NE)。ベースラインで輸血依存性だった患者のうち、輸血非依存性となったのは、pevonedistat併用群が69.2%、アザシチジン単独群が50.0%だった。HR-MDS患者で予後が悪い変異を有する患者においても、pevonedistat併用群がアザシチジン単独群よりも高い抗腫瘍効果を示していた。

 LB-AML患者における奏効率は、pevonedistat併用群が52.9%、アザシチジン単独群が60.0%、HR-CMML患者における奏効率は、pevonedistat併用群が77.8%、アザシチジン単独群が75.0%だった。

 なお、両群でQOLの変化には差はなかった。

 グレード3以上の副作用は、pevonedistat併用群が90%、アザシチジン単独群が87%。安全性プロファイルは両群で同様で、多く認められたのは好中球減少症、発熱性好中球減少症、貧血、血小板減少症だった。

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