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2020/06/13

CP-CMLへのポナチニブ投与は45mgから開始しBCR-ABL1レベルが1%以下の時点で15mgに減量が適切【EHA2020】

横山勇生=編集委員

 2レジメン以上のチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)に抵抗性か不耐性、またはT315I変異を有する慢性期の慢性骨髄性白血病(CP-CML)患者へのポナチニブの投与は、1日45mgから開始し、国際指標で補正されたBCR-ABL1遺伝子レベルが1%以下になった時点で15mgに減量する方法が適切である可能性が明らかとなった。フェーズ2試験であるOPTIC試験の中間解析で示された。

 6月11日から開催されている欧州血液学会(EHA25 Virtual Congress)で、米Georgia Cancer CenterのJorge Cortes氏が発表した。

 ポナチニブは数多くの治療を受けたCP-CML患者で有効なことが、PACR試験の結果示されている。しかし、長期間の観察で動脈閉塞イベント(AOE)の発生率が高まることが指摘され、より安全で効果が高い投与法の模索が行われている。

 OPTIC試験は、進行中の多施設無作為化フェーズ2試験。2レジメン以上のTKIに抵抗性か不耐性、またはT315I変異を有するCP-CML患者を、投与の開始用量を1日45mgとする群(コホートA)、1日30mgとする群(コホートB)、1日15mgとする群(コホートC)に分けて行われた。

 コホートAとコホートBの患者は、国際指標で補正されたBCR-ABL1遺伝子レベルが1%以下になった時点で15mgに減量することにされていた。主要評価項目は、12カ月時点のBCR-ABL1遺伝子レベルが1%以下の割合。キーとなる副次評価項目は、12カ月時点と24カ月時点の分子遺伝学的大奏効(MMR)率、12カ月までの細胞遺伝学的大奏効(MCyR)率、MMRの期間、3つのコホートの安全性だった。

 試験には283人が登録され、コホートAに94人、コホートBに95人(投与を受けたのは94人)、コホートCに94人が割り付けられた。3つのコホート間で患者背景には差がなく、5割強が3種類以上のTKI投与歴があり、変異があったのは約4割で、T315I変異があったのは2割強。ほぼ全員が前治療に抵抗性だった。

 中間解析のデータカットオフ(2019年7月20日)時点で、162人(57%)で投薬が継続されていた(コホートAが57人、コホートBが51人、コホートCが54人)。有効性の評価が可能だったのは、コホートAが75人、コホートBが73人、コホートCが68人だった。

 試験の結果、12カ月時点のBCR-ABL1遺伝子レベルが1%以下の割合は、コホートAが38.7%(95%信頼区間:27.6-50.6)、コホートBが27.4%(95%信頼区間:17.6-39.1)、コホートCが26.5%(95%信頼区間:16.5-38.6)で、コホートAが最も高かった。分子遺伝学的大奏効(MMR)が得られたのは、コホートAが14.7%、コホートBが17.8%、コホートCが19.1%で同等だった。

 BCR-ABL1遺伝子レベルが1%以下になったのは、コホートAが48人、コホートBが33人。コホートAで1%以下になり15mgに減量できたのは36人で、1%以下が維持されていたのは27人(75%)、コホートBで1%以下になり15mgに減量できたのは24人で1%以下が維持されていたのは21人(88%)だった。減量後少なくとも90日間1%以下が維持された患者は、全員効果が維持されていた。

 いったんBCR-ABL1遺伝子レベルが1%以下になったが上昇した患者は、コホートAが9人、コホートBが5人だった。コホートAは全員で増量され、3人でBCR-ABL1遺伝子レベルが1%以下になった。コホートBは4人で増量され、2人でBCR-ABL1遺伝子レベルが1%以下になった。

 12カ月時点でBCR-ABL1遺伝子レベルが1%以下になった割合は、コホートAのT315I変異を有していた患者で42%、有していなかった患者で36%、コホートBのT315I変異を有していた患者で24%、有していなかった患者で29%、コホートCのT315I変異を有していた患者で8%、有していなかった患者で30%だった。開始用量が15mgではT315変異の患者にはあまり効果がないことが示された。

 治療中に多く認められた副作用は血小板減少症(全グレードで48.6%、グレード3以上で31.9%)、好中球減少症(25.2%、17%)、高血圧(24.1%、6.7%)だった。コホートAでAOEが認められたのは5.3%(重篤なAOEは2.1%)、コホートBは4.3%(3.2%)、コホートCは1.1%(0%)だった。AOEで投薬中止となったのは7人だけで、コホートAが4人、コホートBが3人だった。AOEによる死亡はなかった。

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