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2020/06/02

早期のEGFR変異陽性非小細胞肺癌(NSCLC)の術後補助療法でオシメルチニブはDFSを有意かつ大きく改善【ASCO2020】

横山勇生=編集委員

 早期のEGFR変異陽性非小細胞肺癌(NSCLC)の術後補助療法として、オシメルチニブが有効であることが明らかとなった。IB期、II期、IIIA期のEGFR変異(del19/L858R)陽性NSCLC患者を対象にしたフェーズ3試験であるADAURA試験で、オシメルチニブ投与が有意な無病生存期間(DFS)の延長を示した。5月29日から31日までVirtual形式で開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO2020)で、米Yale School of Medicine and Yale Cancer CenterのRoy S. Herbst氏が発表した。

 ADAURA試験は、世界規模で実施されている無作為化盲検プラセボ対照フェーズ3試験。18歳(日本と台湾は20歳)以上でWHO PS 0/1で、IB期、II期、IIIA期のEGFR変異(del19/L858R)陽性NSCLCで腫瘍が完全切除された患者682人を、オシメルチニブを投与する群(339人、オシメルチニブ群)とプラセボを投与する群(343人、プラセボ群)に割り付けて行われた。両群ともに標準的な術後化学療法の追加も選択肢となっていた。オシメルチニブの投与は、1日1回80mgで3年間または再発まで行われた。試験には米国、欧州、南米、アジア、中東の200施設以上が参加し、日本の施設も参加している。

 層別因子は、病期(IB/II/IIIA)、EGFR変異の種類(del19/L858R)、人種(アジア人/非アジア人)だった。主要評価項目は、II期とIIIA期患者の研究グループの評価によるDFS。副次評価項目は全患者のDFS、2年DFS率、3年DFS率、4年DFS率、5年DFS率、全生存期間(OS)、安全性と健康関連QOLだった。

 ADAURA試験は、独立データモニタリング委員会の推奨に従って早期の非盲検化を行うことが4月に発表された。今回は計画されていなかった中間解析の結果が発表された。非盲検化の時点で患者登録は完了し、全ての患者で少なくとも1年の観察期間があった。

 データカットオフは2020年1月17日。両群の患者背景に差はなかった。術後化学療法を受けていたのはオシメルチニブ群で55%、プラセボ群で56%だった。

 観察期間中央値がオシメルチニブ群22.1カ月、プラセボ群15.0カ月で、II期とIIIA期のDFS中央値は、オシメルチニブ群がNR(95%信頼区間:38.8-NC)、プラセボ群が20.4カ月(95%信頼区間:16.6-24.5)で、ハザード比は0.17(95%信頼区間:0.12-0.23)、p<0.0001で有意にオシメルチニブ群で改善していた。12カ月DFS率はオシメルチニブ群が97%、プラセボ群が61%、24カ月DFS率はオシメルチニブ群が90%、プラセボ群が44%、36カ月DFS率はオシメルチニブ群が80%、プラセボ群が28%だった。カプランマイヤー曲線は早期から大きく離れていた。

 IB期も含めた患者全体のDFS中央値は、オシメルチニブ群がNR(95%信頼区間:NC-NC)、プラセボ群が28.1カ月(95%信頼区間:22.1-35.8)で、ハザード比は0.21(95%信頼区間:0.16-0.28)、p<0.0001で有意にオシメルチニブ群で改善していた。12カ月DFS率はオシメルチニブ群が97%、プラセボ群が69%、24カ月DFS率はオシメルチニブ群が89%、プラセボ群が53%、36カ月DFS率はオシメルチニブ群が79%、プラセボ群が41%だった。

 患者全体におけるPFSのサブグループ解析は、術後化学療法のあった群、なかった群も含めて、全てのサブグループで有意にオシメルチニブ群が良好だった。

 2年DFS率は病期に関わらずオシメルチニブ群で改善が認められた。IB期の患者のハザード比は0.50(95%信頼区間:0.25-0.96)、II期の患者のハザード比は0.17(95%信頼区間:0.08-0.31)、IIIA期の患者のハザード比は0.12(95%信頼区間:0.07-0.20)だった。

 OSイベントは、オシメルチニブ群で3%、プラセボ群で7%起きたのみで、イマチュアの状態だった。ハザード比は0.40(95%信頼区間:0.18-0.90)だった。24カ月OS率は、オシメルチニブ群が100%、プラセボ群が93%だった。

 安全性プロファイルは、オシメルチニブで知られているものと一致していた。

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