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2020/06/01

MSI-HまたはdMMRの進行大腸癌の1次治療でペムブロリズマブは標準化学療法よりもPFSを延長、効果は持続的【ASCO2020】

横山勇生=編集委員

 抗PD-1抗体ペムブロリズマブが、MSI-HまたはdMMRの進行大腸癌に対する1次治療として、標準的な化学療法よりも有意に無増悪生存期間(PFS)を延長できることが明らかとなった。ペムブロリズマブ単剤と標準化学療法を直接比較したフェーズ3試験であるKEYNOTE-177試験の結果示された。5月29日から31日までVirtual形式で開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO2020)で、フランスSorbonne University and Saint-Antoine HospitalのThierry Andre氏が発表した。

 KEYNOTE-177試験は、無作為化オープンラベルフェーズ3試験として実施された。MSI-HまたはdMMRの進行大腸癌患者の307人が、1次治療としてペムブロリズマブ単剤を投与される群(ペムブロリズマブ単剤群)と標準化学療法(医師選択)を受ける群(標準化学療法群)に割り付けられた。主要評価項目は、盲検下独立中央審査によるRECISTv1.1を用いたPFSと全生存期間(OS)。副次評価項目は奏効率と安全性だった。

 ペムブロリズマブ単剤群には、3週おきに200mgのペムブロリズマブが35サイクルまで投与された。標準化学療法群には、医師の選択によってmFOLFOX6、mFOLFOX6+ベバシズマブ(ベバシズマブは2週間を1サイクルとして1日目に5mg/kgを投与)、mFOLFOX6+セツキシマブ(セツキシマブは最初は400mg/m2を投与し、その後は毎週250mg/m2を投与)、FOLFIRI、FOLFIRI+ベバシズマブ、FOLFIRI+セツキシマブのいずれかが投与された。標準化学療法群の患者は、増悪(PD)になった場合にペムブロリズマブ投与へのクロスオーバーが認められていた・

 研究グループが発表したのは、KEYNOTE-177試験の2度目の中間解析で、PFSに関する最終解析の結果。データカットオフは2020年2月19日。試験はOSの評価のために継続されている。

 試験で、ペムブロリズマブ単剤群に153人、標準化学療法群に154人が割り付けられた。両群の患者背景に差はなかった。

 観察期間中央値が32.4カ月(24.0-48.3)。試験の結果、PFS中央値は、ペムブロリズマブ単剤群が16.5カ月(95%信頼区間:5.4-32.4)、標準化学療法群が8.2カ月(95%信頼区間:6.1-10.2)で、ハザード比0.60(95%信頼区間:0.45-0.80)、p=0.0002で有意にペムブロリズマブ単剤群が優れていた。12カ月PFS率は、ペムブロリズマブ単剤群が55%、標準化学療法群が37%、24カ月PFS率は、ペムブロリズマブ単剤群が48%、標準化学療法群が19%だった。カプランマイヤー曲線は最初は標準化学療法群が上にあったが、6カ月あたりで交差し、ペムブロリズマブ群の曲線は12カ月を過ぎたあたりから横ばいになっていた。PFSのサブグループ解析の結果、KRASまたはNRASが変異型のグループ以外はペムブロリズマブ単剤群が優位だった。

 奏効率は、、ペムブロリズマブ単剤群が43.8%、標準化学療法群が33.1%、p=0.0275でペムブロリズマブ群で高かったが、PDとなった患者はペムブロリズマブ群の方が多かった(ペムブロリズマブ群29.4%、標準化学療法群12.3%)。奏効期間中央値は、ペムブロリズマブ単剤群がNR(2.3+-41.4+)、標準化学療法群が10.6カ月(2.8-37.5+)だった。24カ月以上奏効が継続していたのは、ペムブロリズマブ群が83%、標準療法群が35%で、ペムブロリズマブ群で効果の持続性が認められた。

 グレード3以上の副作用が発現したのは、ペムブロリズマブ単剤群が少なかった(ペムブロリズマブ単剤群22%、標準化学療法群66%)。グレード3以上の免疫関連の副作用、急性輸液反応が起きたのは、ペムブロリズマブ単剤群が9%、標準化学療法群が2%だった。

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