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2020/03/25

進行膵癌の2次治療としてナノリポソーム型イリノテカンが承認

横山勇生=編集委員

 日本セルヴィエとヤクルト本社は3月25日、ナノリポソーム型イリノテカン製剤について、がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な膵癌を対象に国内製造販売承認を取得したと発表した。

 承認された製剤は、イリノテカンをポリエチレングリコール(PEG)で修飾したリポソーム製剤で、MM-398の開発番号で開発が進められていた。今回の承認は、国際無作為化フェーズ3試験であるNAPOLI-1試験と国内で実施されたフェーズ2試験の結果に基づいて行われた。

 NAPOLI-1試験は、2012年1月から2013年9月までに全世界105施設で417人が登録された国際無作為化フェーズ3試験。試験の結果は、第16回World Congress on Gastrointestinal Cancer(WCGC2014)で発表されていた(関連記事)。

 試験にはアジアからは韓国と台湾が参加した。MM-398単剤投与群(3週間おきに120mg/m2を90分かけて静脈投与、151人)、標準治療である5-FU(24時間にわたって2000mg/m2投与)+ラセミ化ロイコボリン(200mg/m2を30分間にわたって投与)を4週行い2週休薬する群(5FU/ロイコボリン群、149人)、2週間おきにMM-398(80mg/m2)を90分かけて静脈投与と5-FU(46時間にわたって2400mg/m2投与)+ラセミ化ロイコボリン(400mg/m2を30分間にわたって投与)の併用群(117人)に、ゲムシタビン投与後に増悪した患者を1対1対1に割り付けて行われた。主要評価項目はOSだった。副次評価項目は無増悪生存期間、奏効率、CA19-9の反応、安全性。

 試験の結果、併用群は5-FU/ロイコボリン群に対して有意にOSを延長した。併用群のOS中央値は6.1カ月(95%信頼区間:4.8-8.9)で、5-FU/ロイコボリン群は4.2カ月(同:3.3-5.3)だった。ハザード比は0.67(95%信頼区間:0.49-0.92)、p=0.0122。PFS中央値も併用群は3.1カ月(95%信頼区間:2.7-4.2)、5FU/ロイコボリン群は1.5カ月(同:1.4-1.8)で、ハザード比0.56(95%信頼区間:0.41-0.75)、p<0.001で有意に併用群が優れていた。

 国内でもゲムシタビンベースの1次治療後の進行膵癌患者に対するフェーズ2試験が行われた。試験の結果はESMO Asia2019で発表されていた。ESMO Asia2019のアブストラクトによると、試験は併用群と5FU/ロイコボリン群に分けて行われ、研究グループの評価によるPFS中央値と奏効率が併用群で有意に良好だった。

 これらの結果を基に、2019年3月に日本セルヴィエが製造販売承認申請を行っていた。

 なお、日本セルヴィエによると、試験が行われた対象はゲムシタビンベースの化学療法で増悪した患者であったが、国内の承認は2次治療としての承認であり、FOLFIRINOXを1次治療で投与された患者でも2次治療として投与が可能だという。また、承認された用量である1回70mg/m2は、塩を含めていない量でNAPOLI-1試験で投与された用量と同じだという。

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