このページの本文へ

がんナビ

がんナビについて

がん患者さんとその家族のために、がんの治療や患者さんの日々の生活をナビゲートします。

がん種から情報を探す

  • 乳がん
  • 肝がん
  • 大腸がん
  • 腎がん
  • 胃がん
  • 肺がん
  • 食道がん
  • 前立腺がん
  • 子宮頸がん
  • 膵がん
  • 卵巣がん
  • その他のがん

News ニュース

ニュース一覧へ

新着一覧へ

ニュース

2019/11/15

代替医療としてのハーブ類などの経口サプリと抗癌薬との相互作用の可能性を指摘【ABC5】

横山勇生=編集委員

 代替医療として用いられるハーブ類などの経口サプリメントが、特に経口や肝代謝型の抗癌薬と相互作用を起こす場合があり、抗癌薬投与中は医師と患者で情報を共有し、管理していくことが重要であることが指摘された。11月14日から16日までポルトガル・リスボンで開催されているthe Advanced Breast Cancer Fifth International Consensus Conference (ABC5) の患者アドボカシーセッションで、ポルトガルChampalimaud Cancer Centre、Nova Medical SchoolのMaria Joao Cardoso氏が強調した。

 まずCardoso氏は、欧米における調査で癌患者が代替医療を用いていることが少なくなく、医師に代替医療の使用を伝えていない場合が多いことを指摘した。

 そしてCardoso氏は、マインドフルネスやヨガのような運動は癌の治療の副作用のケアに安全で有効であることを指摘する一方、ハーブ類植物などのサプリメントは、乳癌に関連した副作用の管理や支持療法として用いることを支持する強固な証拠がないことも示した。

 逆にハーブ類植物などのサプリメントは、抗癌薬との相互作用の可能性があり、薬剤の毒性を強めたり効果を減弱させる可能性を指摘した。乳癌治療に用いられるアロマターゼ阻害薬、CDK4/6阻害薬、経口5FU薬、殺細胞型抗癌薬、抗体薬、経口抗HER2薬、PARP阻害薬など36剤について、 ニンニク、ショウガ、セイヨウオトギリソウ、イチョウ、ムラサキツメクサ、チョウセンニンジンなど16種類の植物由来物に対するin vivoやin vitroの実験での相互作用の評価の結果を示し、相互作用を起こす可能性がある組み合わせを紹介した。

 そして、細胞傷害性抗癌薬や分子標的薬、抗体医薬などの治療を受けている場合には、薬剤とハーブ類などとの相互作用のリスクが高いとして、患者と医師は十分に話合って、QOLや免疫機能サポート、緩和的に用いるのは、できればハーブ類でない代替医療を選択すべきとした。ホルモン療法やアンドロゲン除去療法を受けている場合にも高リスクだとし、できればハーブ類でない代替医療を選択すべきとした。

 現在化学療法を受けていないか休薬中の患者は、致死量と効果用量の差が小さい薬剤(抗凝固薬など)を受けていなければ、薬剤を投与していない間はハーブ類を摂取しても良いとした。しかし、抗癌薬を投与する少なくとも7日前に摂取を中止し、ハーブ類と抗癌薬の関係を評価することを推奨し、リスクがある場合は、ハーブ類以外の選択肢とリスクについて医師と患者で議論すべきとした。

 治療終了か現時点で治療の必要がない患者の場合には、ハーブ類の摂取をしても良いが、ホルモン感受性乳癌患者だった場合には、エストロゲン作用を持つ可能性があるハーブ類は使用しないようにアドバイスすべきとした。

 医師は、ハーブ類の使用について患者に尋ね、理由を説明して、ハーブ類の使用が適切な場合には副作用について管理し、不適切な場合には他の代替医療を推薦すべきとした。そして専門家に意見を求めることも重要だと指摘した。

この記事を友達に伝える印刷用ページ