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2019/10/16

移植不適格な新規診断多発性骨髄腫に対してD-Rd療法は年齢に関わらず有効、80歳以上でも効果と安全性を確認【JSH2019】

横山勇生=編集委員

 移植不適格な新規診断多発性骨髄腫(NDMM)に対するレナリドミドデキサメタゾンの併用療法(Rd療法)に抗CD38抗体ダラツムマブを加えたD-Rd療法の有効性は、年齢に関わらず認められることが明らかとなった。D-Rd療法の有効性を証明した無作為化フェーズ3試験であるMAIA試験の結果を年齢別に解析した結果、示された。75歳以上と75歳未満のどちらの患者でも死亡または増悪のリスクを低減し、80歳以上の患者でも十分に投与でき有効性が認められた。

 10月11日から13日まで東京都で開催された日本血液学会で、カナダUniversity of CalgaryのNizar J. Bahlis氏が発表した。

 MAIA試験は、自己幹細胞移植を伴う高用量化学療法が不適格な新規診断多発性骨髄腫患者を、Rd療法群とD-Rd療法群に1対1で割り付けて行われた。患者は国際病期分類(ISS、IとIIとIII)、地域(北米とその他)、年齢(75歳未満と75歳以上)で層別化されていた。

 薬剤の投与は28日間を1サイクルとして行われた。Rd療法群の患者には1日目から21日目まで毎日レナリドミド25mgが投与され、1日目、8日目、15日目、22日目にデキサメタゾン40mgが投与された。D-Rd療法群の患者には、Rd療法群と同じスケジュールで同じ量のレナリドミド、デキサメタゾン投与に加えて、ダラツムマブ16mg/kgが投与された。ダラツムマブは、1サイクル目と2サイクル目は毎週、3サイクル目から6サイクル目は2週間おき、7サイクル目以降は4週間おきに投与された。投薬は、病勢増悪か受容不能な副作用が発現するまで続けられた。

 MAIA試験の結果は昨年の米国血液学会(ASH2018)で発表されており、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)のハザード比は0.56、p<0.0001で有意にD-Rd療法群が良好であることが示されていた(関連記事)。

 今回、年齢別の効果と安全性について解析した結果が発表された。75歳以上の患者でD-Rd療法群に割り付けられたのは160人、Rd療法群に割り付けられたのは161人、75歳未満の患者でD-Rd療法群に割り付けられたのは208人、Rd療法群に割り付けられたのは208人で、全体の44%が75歳以上だった。さらに80歳以上の患者でD-Rd療法群に割り付けられたのは65人、Rd療法群に割り付けられたのは71人だった。18%が80歳以上だった。

 解析の結果、ダラツムマブの相対用量強度は全ての年齢グループで同様だった。また、D-Rd群においてレナリドミドの相対用量強度の低下が年齢に関わらず認められた。

 観察期間中央値が28.0カ月で、PFSは、75歳以上の患者で中央値はD-Rd療法群が未到達、Rd療法群が31.9カ月で、ハザード比が0.63(95%信頼区間:0.44-0.92)、p=0.0146で有意にD-Rd療法群が良好だった。75歳未満の患者で中央値はD-Rd療法群が未到達、Rd療法群が33.7カ月で、ハザード比が0.50(95%信頼区間:0.35-0.71)、p<0.0001で有意にD-Rd療法群が良好だった。

 奏効率は、75歳以上の患者でD-Rd療法群が90%(CR以上が41%、VGPR以上が77%)、Rd療法群が81%(CR以上が25%、VGPR以上が53%)で、有意にD-Rd群で有意に高かった(p=0.0192)。75歳未満の患者でD-Rd療法群が95%(CR以上が52%、VGPR以上が81%)、Rd療法群が82%(CR以上が25%、VGPR以上が53%)で有意にD-Rd群で有意に高かった(p=0.0192)。

 微小残存病変(MRD)陰性化率(閾値は10-5)は、75歳以上でD-Rd療法群が19.4%、Rd療法群が7.5%で、有意にD-Rd療法群が高かった(p=0.0018)。75歳未満でD-Rd療法群が27.9%、Rd療法群が7.2%で、有意にD-Rd療法群が高かった(p<0.0001)。

 治療中に発現したグレード3/4の副作用は、75歳以上でD-Rd療法群が94%、Rd療法群が89%、75歳未満でD-Rd療法群が87%、Rd療法群が78%、副作用による中止率は、75歳以上でD-Rd療法群が10%、Rd療法群が21%、75歳未満でD-Rd療法群が5%、Rd療法群が57%と、やや75歳以上で高くなっていた。しかし、新たな安全性の問題は認められず、グレード3/4の感染症発現率は同等だった。

 80歳以上の患者のPFS中央値は、D-Rd療法群が未到達、Rd療法群が31.9カ月で、ハザード比が0.59(95%信頼区間:0.34-1.03)、p=0.06でD-Rd療法群に良好な傾向があった。また、CR以上が得られた率は、D-Rd療法群が42%、Rd療法群が18%(p<0.01)、VGPR以上が得られた率は、D-Rd療法群が74%、Rd療法群が44%(p<0.01)、MRD陰性化率は、D-Rd療法群が17%、Rd療法群が4%(p<0.05)で、高齢者においてもD-Rd療法の有効性が認められた。安全性についても新たな問題は認められなかった。副作用による中止率は、D-Rd療法群が6%、Rd療法群が23%だった。

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