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2019/10/2

ニボルマブは進行食道扁平上皮癌の2次治療で死亡のリスクを化学療法よりも23%減少【ESMO2019】

横山勇生=編集委員

 フルオロピリミジン系抗癌薬および白金系抗癌薬を含む併用療法に不応または不耐となった切除不能な進行、再発食道扁平上皮癌ESCC)患者に対して抗PD-1抗体ニボルマブを投与すると、化学療法(ドセタキセルまたはパクリタキル)を行った場合と比べて、腫瘍細胞のPD-L1発現を問わず死亡のリスクを23%減少できることが明らかとなった。腫瘍細胞のPD-L1発現を問わずに、進行食道癌の2次治療としてニボルマブ単剤と化学療法を比較した多施設国際共同無作為化非盲検フェーズ3試験ATTRACTION-3(ONO-4583-24/CA209-473)の結果、示された。

 9月27日から10月1日までスペイン・バルセロナで開催されている欧州臨床腫瘍学会(ESMO2019)で、韓国Yonsei Cancer CenterのByoung Chul Cho氏によって発表された。

 免疫チェックポイント阻害薬で、切除不能な進行または再発ESCCを対象に腫瘍細胞のPD-L1発現を問わずにOSの有意な延長を示したのはこれが初めて。ESCCは食道癌の9割近くを占めているという。ニボルマブ投与群でOSが延長できたことは既に発表されていた。

 ATTRACTION-3試験は、フルオロピリミジン系抗癌薬および白金系抗癌薬を含む併用療法に不応または不耐となった切除不能な進行、再発ESCC患者患者419人を、ニボルマブ群(210人)と化学療法群(209人)に無作為に割り付けて行われたフェーズ3試験。ニボルマブ群には2週おきに240mgが投与された。化学療法群には、ドセタキセルの場合は2週おきに75mg/m2が、パクリタキセルの場合は6週間毎週100mg/m2を投与、2週間休薬するスケジュールで実施された。ニボルマブ群、化学療法群ともに病勢増悪、受容不能な副作用の発現、同意の撤回のいずれかが起こるまで投与は継続された。主要評価項目はOS。副次評価項目は無増悪生存期間(PFS)、奏効率、奏効期間(DoR)、安全性などだった。

 試験に参加した患者の背景に両群で差はなかった。両群ともにアジア人が96%を占めていた。PD-L1発現が1%以上認められたのは、約半数だった。

 419人のうち、470人が1回以上の投薬を受けた。データカットオフ(2018年11月)時点での最短観察期間は17.6カ月だった。

 試験の結果、OS中央値はニボルマブ群が10.9カ月(95%信頼区間:9.2-13.3)、化学療法群が8.4カ月(95%信頼区間:7.2-9.9)で、ハザード比0.77(95%信頼区間:0.62-0.96)、p=0.019で有意にニボルマブ群で延長していた。12カ月OS率は、ニボルマブ群が47%、化学療法群が34%、18カ月OS率は、ニボルマブ群が31%、化学療法群が21%だった。OSのサブグループ解析はすべてニボルマブ群で優位で、PD-L1発現が1%以上、未満のどちらの患者でも効果が認められた。

 PFS中央値は、ニボルマブ群が1.7カ月(95%信頼区間:1.5-2.7)、化学療法群が3.4カ月(95%信頼区間:3.0-4.2)で、ハザード比1.08(95%信頼区間:0.87-1.34)で差がなかった。6カ月PFS率は、ニボルマブ群が24%、化学療法群が17%、12カ月PFS率は、ニボルマブ群が12%、化学療法群が7%だった。

 奏効率は、ニボルマブ群が19%(95%信頼区間:14-26)、化学療法群が22%(95%信頼区間:15-29)、p=0.63で同等だったが、DOR中央値はニボルマブ群が6.9カ月(95%信頼区間:5.4-11.1)、化学療法群が3.9カ月(95%信頼区間:2.8-4.2)でニボルマブ群の方が持続的だった。

 EQ-5D-3L VASを用いた健康関連QOLの解析の結果、ニボルマブ群の方で有意な改善が認められた。

 副作用はニボルマブ群の方が少なく、グレード3/4の副作用発現率は、ニボルマブ群が18%、化学療法群が63%だった。

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