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2019/10/01

アベルマブとアキシチニブの併用療法は日本人の進行RCCの1次治療としても有効【ESMO2019】

横山勇生=編集委員

 未治療の進行腎細胞癌(RCC)に対する抗PD-L1抗体アベルマブアキシチニブの併用療法が、スニチニブ単剤投与よりも有意に無増悪生存期間(PFS)を延長できることが日本人でも確認された。フェーズ3試験であるJAVELIN Renal 101試験の日本人データの解析の結果示された。日本人の安全性プロファイルは、一般的に全体と同様だったが、手足症候群と甲状腺機能低下症は日本人で発現頻度が高く、倦怠感は日本人で低かった。

 9月27日から10月1日までバルセロナで開催されている欧州臨床腫瘍学会(ESMO2019)で、大阪大学の植村元秀氏によって発表された。

 JAVELIN Renal 101試験は、進行RCCの初回治療における効果をアベルマブとアキシチニブの併用投与群とスニチニブ単剤投与群で比較したフェーズ3試験。全体として886人がアベルマブ+アキシチニブ群(442人、2週おきにアベルマブ10mg/kg投与と6週間を1サイクルとして1日2回アキシチニブ5mgを毎日投与)とスニチニブ群(444人、1日1回50mgのスニチニブを4週間投与し2週間休薬)に割り付けられた。主要評価項目は、独立審査委員会の評価によるPD-L1陽性(1%以上に発現)患者におけるPFSと全生存期間(OS)。鍵となる副次評価項目は、独立審査委員会の評価による全患者におけるPFSとOS。その他の副次評価項目は、研究グループの評価によるPD-L1陽性患者および全患者におけるPFS、独立審査委員会の評価でのPD-L1陽性患者および全患者における奏効率、安全性だった。

 全体のPFS延長効果については、既に発表されている。PD-L1陽性患者でのPFS中央値は、アベルマブ+アキシチニブ群が13.8カ月、スニチニブ群が8.4カ月、層別化ハザード比が0.69 、p=0.0001で有意にアベルマブ+アキシチニブ群が良かった。

 今回報告されたのは、JAVELIN Renal 101試験に参加した日本人67人の結果。アベルマブ+アキシチニブ群に33人、スニチニブ群に34人が割り付けられていた。日本人の患者背景には差があるものもあった。PD-L1陽性は、アベルマブ+アキシチニブ群が67%、スニチニブ群が59%だった。IMDCリスク分類は、アベルマブ+アキシチニブ群でfavorableが6%、intermediateが64%、poorが27%、スニチニブ群でfavorableが6%、intermediateが82%、poorが12%だった。

 日本人患者におけるPFS中央値は、PD-L1陽性患者においてアベルマブ+アキシチニブ群がNE(95%信頼区間:8.1-NE)、スニチニブ群が11.2カ月(95%信頼区間:1.6-NE)で、ハザード比0.49(95%信頼区間:0.152-1.563)だった。また、全体同様、PD-L1の状態に関わらず日本人でもアベルマブ+アキシチニブ群で延長していた。アベルマブ+アキシチニブ群が16.6カ月(95%信頼区間:8.1-NE)、スニチニブ群が11.2カ月(95%信頼区間:4.2-NE)で、ハザード比0.66(95%信頼区間:0296-1.464)だった。

 盲検下独立中央判定による日本人患者における確定奏効率は、アベルマブ+アキシチニブ群が61%(95%信頼区間:42.1-77.1)、スニチニブ群が18%(95%信頼区間:6.8-34.5)で、全体と同様にアベルマブ+アキシチニブ群で高かった。日本人のアベルマブ+アキシチニブ群の奏効は持続的だった。

 多く認められた副作用は、下痢(アベルマブ+アキシチニブ群で全グレードが49%、グレード3以上が9%、スニチニブ群で全グレードが47%、グレード3以上が3%、高血圧(アベルマブ+アキシチニブ群で全グレードが55%、グレード3以上が30%、スニチニブ群で全グレードが44%、グレード3以上が18%)、倦怠感(アベルマブ+アキシチニブ群で全グレードが0%、スニチニブ群で全グレードが6%)、手足症候群(アベルマブ+アキシチニブ群で全グレードが64%、グレード3以上が9%、スニチニブ群で全グレードが71%、グレード3以上が9%)だった。この他、甲状腺機能低下症(アベルマブ+アキシチニブ群で全グレードが55%、グレード3以上が0%、スニチニブ群で全グレードが24%、グレード3以上が0%)だった。

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