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2019/7/25

進行胃癌1次治療でのペムブロリズマブ単剤療法の日本人OS中央値は全体集団の倍だが患者選択の影響の可能性も【JSMO2019】

横山勇生=編集委員

 進行胃・胃食道接合部腺癌に対する1次治療としての抗PD-1抗体ペムブロリズマブの単剤療法は、標準化学療法に対して、PD-L1陽性(Combined Positive Score [CPS]1以上)の患者で全生存期間(OS)について非劣性であることを証明したKEYNOTE-062試験の日本人集団のデータが明らかとなった。日本人集団におけるペムブロリズマブの単剤療法の全生存期間中央値は全体集団に比べて約2倍となった。また、全体集団で認められた投与開始後の化学療法群に対するペムブロリズマブ群のカプランマイヤー曲線の落ち込みは日本人集団にはなかった。ただし、化学療法群も良好なOSを示していた。

 7月18日から20日まで京都市で開催された日本臨床腫瘍学会(JSMO2019)で、国立がん研究センター東病院の設楽紘平氏が発表した。

 試験に参加した医師の1人は、「日本人患者は相当選択されている可能性がある。全身状態が良いだけではなく、腫瘍量が少ないなど、どういった患者が対象なのかもう少し調べないと、日本人で良いとは必ずしも言えない」と記者に話した。

 KEYNOTE-062試験は、CPS1以上のHER2陰性進行胃・胃食道接合部腺癌を対象に、1次治療としての効果をペムブロリズマブ単剤群、ペムブロリズマブ+化学療法群、プラセボ+化学療法群の3群で比較したフェーズ3試験。患者は各群に1対1対1で割り付けられた。

 試験の全体集団の結果では、CPS1以上の患者でのOS中央値は、ペムブロリズマブ単剤群が10.6カ月(95%信頼区間:7.7-13.8)、プラセボ+化学療法群が11.1カ月(95%信頼区間:9.2-12.8)だった。ハザード比は0.91(99.2%信頼区間:0.69-1.18)で非劣性マージンの1.2を下回っていたため、ペムブロリズマブ単剤群のプラセボ+化学療法群に対する非劣性は証明された。しかし、優越性については証明できなかった。探索的な評価として行われたCPS10以上の患者においては、ペムブロリズマブ単剤群が17.4カ月(95%信頼区間:9.1-23.1)、プラセボ+化学療法群(90人)が10.8カ月(95%信頼区間:8.5-13.8)、ハザード比は0.69(95%信頼区間:0.49-0.97)だった。どちらも2本のカプランマイヤー曲線は交差していた。

 日本人集団の解析の結果、CPS1以上の患者(70人)でのOS中央値は、ペムブロリズマブ単剤群が20.1カ月(95%信頼区間:10.7-NR)、プラセボ+化学療法群が17.6カ月(95%信頼区間:10.7-24.4)、ハザード比は0.76(95%信頼区間:0.43-1.33)でペムブロリズマブ群に良い傾向があった。なお、CPS10以上の患者(30人)においては、ペムブロリズマブ単剤群がNR(95%信頼区間:7.7-NR)、プラセボ+化学療法群が16.8カ月(95%信頼区間:5.4-NR)、ハザード比は0.63(95%信頼区間:0.25-1.60)だった。2本のカプランマイヤー曲線は、CPS1以上の患者、CPS10以上の患者のどちらでもほぼ一致して下がっていき、途中から開いてペムブロリズマブ群が上にいく形だった。CPS10以上の場合は、1以上と比べて開き始める時期が早く、より大きく差が開いていた。

 なお、ペムブロリズマブと化学療法の併用は、全体集団で化学療法とプラセボ投与に対してCPS1以上、CPS10以上のどちらの患者でもOSで優越性を示せなかった。

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