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2019/07/06

難治性進行胃癌、進行大腸癌にレゴラフェニブとニボルマブの併用が有用な可能性【WCGC2019】

横山勇生=編集委員

 難治性進行胃癌、進行大腸癌にレゴラフェニブニボルマブの併用が有用な可能性が明らかとなった。用量漸増コホートと拡大コホートで構成されたフェーズ1b試験であるREGONIVO(EPOC1603)試験で、適切な用量が決定され、有望な抗腫瘍効果が認められた。またバイオマーカー解析で、大腸癌に対する効果はPD-L1発現、TMB(腫瘍変異量)に関係がない可能性が示された。7月3日から6日までスペイン・バルセロナで開催されているthe ESMO World Congress on Gastrointestinal Cancer 2019(WCGC2019)で、埼玉県立がんセンターの原浩樹氏によって発表された。

 REONIVO試験は、標準化学療法で難治性、不耐容な進行固形癌患者を対象に行われた。用量漸増コホートは、ニボルマブ投与を2週おきに3mg/kgで固定し、4週間を1サイクルとして1日目から21日目まで投与するレゴラフェニブの用量を変化させて行われた。レゴラフェニブを80mgとした群(4人)、120mgとした群(7人)においては用量制限毒性(DLT)が発現せず、160mgとした群(3人)で全員にDLTが発現し、推奨用量、最大耐量は120mgとなった。しかし、レゴラフェニブの投与量を120mgとして行われた拡大コホート(36人、対照は胃癌と大腸癌)でグレード3の皮膚毒性が多く発現したため、途中でレゴラフェニブの投与量は80mgに変更された。

 全体の患者背景は、年齢中央値が60.5歳(31-80)、胃癌が25人(50%)、大腸癌が25人(50%)、血管新生阻害薬の投与歴があったのが48人(96%)、抗PD-1/PD-L1抗体の投与歴があったのは7人(14%)だった。HER2陽性胃癌は6人、MSI-H患者は1人(大腸癌)、PD-L1陽性(CPSが1以上)が18人(41%)だった。

 全体の奏効率は40%(95%信頼区間26-55)、疾患コントロール率は88%(95%信頼区間:76-96)だった。レゴラフェニブ投与量が80mgの患者の奏効率は45%、120mgの患者は36%、160mgの患者は33%だった。癌腫別では大腸癌の奏効率が36%(MSS患者で33%)、胃癌が44%(奏効した全員がMSS)だった。効果が認められた胃癌患者の中には抗PD-1/PD-L1療法に抵抗性となった患者も含まれていた。

 観察期間中央値8.0カ月(データカットオフは2019年4月23日)で、無増悪生存期間(PFS)中央値は全患者で6.3カ月(95%信頼区間:3.4-9.3)、大腸癌患者で6.3カ月、胃癌患者で5.8カ月だった。6カ月生存率は大腸癌患者で88%、胃癌患者で72%だった。

 PD-L1発現とPFSの関係が解析された。胃癌患者のPFS中央値は、PD-L1陽性患者(CPS1以上)で8.6カ月、陰性患者(CPS1未満)で2.9カ月、ハザード比0.42(95%信頼区間:0.13-1.42)でPD-L1陽性患者で長い傾向があった。奏効率はPD-L1陽性患者が60%、陰性患者が42%だった。大腸癌患者のPFS中央値は、PD-L1陽性患者(CPS1以上)で4.6カ月、陰性患者(CPS1未満)で6.3カ月、ハザード比1.01(95%信頼区間:0.29-3.45)で、PD-L1発現とPFSには関連は認められなかった。奏効率はPD-L1陽性患者が25%、陰性患者が36%だった。

 TMBPとPFSの関係も解析された。胃癌患者のPFS中央値は、高TMB患者(12.51以上)でNR、低TMB患者(12.51未満)で5.8カ月、ハザード比0.49(95%信頼区間:0.11-2.28)で高TMB患者で長い傾向があった。奏効率は高TMB患者が83%、低TMB患者が38%だった。大腸癌患者のPFS中央値は、高TMB患者(12.51以上)で4.6カ月、低TMB患者(12.51未満)で5.4カ月、ハザード比0.82(95%信頼区間:0.17-3.85)で、TMBによる差は認められなかった。奏効率は高TMB患者が40%、低TMB患者が21%だった。

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