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2019/7/4

HER2変異を有する胆道癌にneratinibが有効である可能性【WCGC2019】

横山勇生=編集委員

 HER2変異を有する胆道癌neratinibが有効である可能性が明らかとなった。HER2変異を有する8種類の固形癌を対象にneratinib単剤または他の薬剤の有効性を評価するバスケット型フェーズ2試験であるSUMMIT試験の結果、胆道癌コホートでneratinib単剤が有効な患者が認められた。7月3日から6日までスペイン・バルセロナで開催されているthe ESMO World Congress on Gastrointestinal Cancer 2019(WCGC2019)で、 米Memorial Sloan Kettering Cancer CenterのJames Harding氏が発表した。

 SUMMIT試験の胆道癌コホートには20人が参加しneratinibが投与された。患者の年齢中央値は66歳(49-78)。胆管癌が9人(肝内が4人、肝外が5人)、胆嚢癌が9人、ファーター膨大部癌が2人だった。診断時にM1が19人。治療歴数中央値は2(0-7)。

 試験の結果、部分奏効が2人で認められ、奏効率は10.0%(95%信頼区間:1.2-31.7)だった。奏効期間はそれぞれ3.0カ月と3.7カ月。また、16週以上の病勢安定が4人で認められ、臨床的有用率(CBR)は30.0%(95%信頼区間:11.9-54.3)だった。胆管癌と胆嚢癌の両方で病勢安定以上の効果が認められた。

 無増悪生存期間(PFS)中央値は1.8カ月(95%信頼区間:0.9-3.7)。腫瘍径の評価が可能だった14人中7人で腫瘍の縮小が確認された。

 主要な副作用は消化管系の副作用で、過去にHER2変異を有する固形癌に投与した場合と同様だった。また、副作用は管理可能だった。

 またWCGC2019では、胆道癌における遺伝子異常と関連する薬剤の開発について、フランスInstitut Gustave RoussyのMichel Ducreux氏が解説した。

 まず胆道癌は、多い異常の種類が部位によって異なることを指摘した。肝内胆管癌で多い遺伝子異常はKRAS変異(17%から30%)、BRAF変異(4%から7%)、FGFR2融合遺伝子(6%から50%)、IDH経路の変異(10%から20%)。肝外胆管癌で多いのは、HER2変異(11%から18%)、KRAS変異(12%から40%)、BRAF変異(3%)。胆嚢癌はEGFR変異(4%から18%)、HER2変異(10%から16%)、PIK3CA変異(8%から14%)が多く認められるとした。

 そして、薬剤となりうる標的は、肝内胆管癌ではIDH1変異とFGFR融合遺伝子、肝外胆管癌ではHER2変異、胆嚢癌ではHER2変異とPI3K変異だとした。さらにFGFR、BRAF、HER2については有望な結果が得られていること、IDH1変異を有する既治療の胆管癌を対象としたフェーズ3試験ClarlDHyでivosidenibがPFSを延長したことが公表されていると紹介した。

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