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2019/6/6

日本人高齢者進行大腸癌の1次治療でTAS-102とベバシズマブの併用療法が有用な可能性【ASCO2019】

横山勇生=編集委員

 日本人の高齢者進行大腸癌の1次治療として、TAS-102(FTD/TPI)とベバシズマブの併用療法が有用である可能性が明らかとなった。国内で実施された多施設フェーズ2試験KSCC1602の結果、良好な抗腫瘍効果が認められ、忍容性も確認された。5月31日から6月4日まで米国シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO2019)で、九州大学の沖英次氏によって発表された。

 KSCC1602試験の適格基準は、登録時の年齢が70歳以上、術後補助化学療法以外の化学療法、免疫療法、放射線療法を受けていないこと、測定病変があること、ECOG PSが0か1、標準治療を受けられる状態だが医師と患者で標準治療を受けないと決定した患者、若年者と同様の標準治療は受けられないが、何らかの治療を受けられる患者、臓器機能が健全などだった。重度の合併症がある患者は適格外とされた。

 2016年12月から2018年3月までに国内18施設から患者登録が行われ、最終的に39人が登録された。患者には4週間を1サイクルとして、1日目から5日目と8日目から12日目まで、1日あたりFTD/TPI 70mg/m2が投与され、1日目と15日目にベバシズマブ 5mg/kgが投与された。試験の主要評価項目は、無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目は、RECIST v1.1に基づく奏効率、全生存期間(OS)、安全性プロファイルだった。

 登録された投薬を受けた39人で安全性解析が、CT画像が得られなかった2人を除いた37人で有効性の解析が行われた。全登録患者の背景は、年齢中央値が76.0歳(70-88)、男性が17人(43.6%)、PS 0が24人(61.5%)、RAS遺伝子野生型が11人(28.2%)、変異型が23人(60.0%)だった。

 試験の結果、抗腫瘍効果を中央判定したところ、部分奏効が15人、病勢安定が17人で、奏効率は40.5%(95%信頼区間:41.1-75.2)だった。病勢コントロール率は86.5%だった。

 TAS-102(FTD/TPI)とベバシズマブの併用療法の忍容性は確認されたが、血液学的な副作用に注意が必要なことが分かった。グレード3以上の血液毒性で多く認められたのは、好中球減少症(71.8%)、白血球減少症(48.7%)、貧血(17.9%)だった。グレード3以上の非血液毒性で多く発現したのは、高血圧(20.5%)、拒食症(12.8%)、発熱性好中球減少症(10.3%)、倦怠感(10.3%)だった。

 主要評価項目であるPFSの結果は今年末に公表される予定。

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