第一三共とアストラゼネカは5月8日、HER2陽性の再発・転移性乳癌患者を対象にした抗HER2抗体-薬物複合体製剤トラスツズマブ デルクステカン(DS-8201)のフェーズ2試験(DESTINY-Breast01)で、臨床的意義のある効果が示されたと発表した。具体的な奏効率は明らかにしていないが、2019年4月のThe Lancet Oncolog誌で発表された日米共同フェーズ1試験の結果(奏効率が59.5%)と同様の傾向としており、目標としていた50%を超えた模様だ。
DESTINY-Breast01試験は、T-DM1治療を受けたHER2陽性の再発・転移性乳癌患者253人を対象に、北米、欧州、日本を含むアジアで行われたフェーズ2試験。主要評価項目は奏効率だった。なお、今回の試験で安全性上の新たな問題点は見つからなかったとしている。
両社は、今回の試験結果を受けて、国内を含むグローバル承認申請に向けた準備を進めるとしており、国内は2019年度下半期に申請する見通し。
試験結果の詳細は、今後、学会で発表される予定。