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2019/4/12

ペムブロリズマブは全身状態の良い75歳以上のPD-L1陽性進行NSCLC患者で若年患者と同様の効果と安全性【ELCC2019】

横山勇生=編集委員

 PD-L1陽性進行非小細胞肺癌(NSCLC)を対象に抗PD-1抗体ペムブロリズマブ単剤と標準化学療法を評価した無作為化比較試験3件の結果をプール解析した結果、白金系抗癌薬併用療法が可能な比較的全身状態の良い75歳以上のNSCLC患者においては、ペムブロリズマブの単剤療法は化学療法よりも全生存期間(OS)を改善することが明らかになった。また改善効果は、PD-L1発現がTPS 1%以上とTPS 50%以上のどちらでも認められた。75歳以上の患者の安全性プロファイルは75歳未満の患者のものと同様であり、グレード3-5の副作用はペムブロリズマブ単剤投与の方が少なかった。

 4月10日から13日までスイス・ジュネーブで開催されているEuropean Lung Cancer Congress(ELCC2019)で、九州がんセンターの野崎要氏(現国立がん研究センター東病院)が発表した。

 プール解析に用いられたのは、TPS 1%以上を対象に行われたKEYNOTE-010試験とKEYNOTE-042試験、TPS 50%以上を対象に行われたKEYNOTE-024試験。いずれも18歳以上の進行NSCLCを対象に行われた。KEYNOTE-010試験は、2次治療以降として3週間おきにペムブロリズマブ2mg/kgを投与される群、ペムブロリズマブ10mg/kgを投与される群、ドセタキセルを投与される群に分けて行われた。KEYNOTE-024試験とKEYNOTE-042試験は、1次治療として3週間おきにペムブロリズマブ200mgを投与される群と白金系抗癌薬ベースの化学療法を受ける群に分けて行われた。

 3つの試験にはTPS 1%以上、75歳以上の患者が264人含まれていた(ペムブロリズマブ群149人、化学療法群115人)。年齢中央値はペムブロリズマブ群77歳(75-90)、化学療法群77歳(75-90)。男性がペムブロリズマブ群67%、化学療法群64%、ECOG PS1はペムブロリズマブ群74%、化学療法群74%だった。

 プール解析の結果、TPS 1%以上で75歳以上の患者において、OSのハザード比は0.76(95%信頼区間:0.56-1.02)、6カ月OS率はペムブロリズマブ群が78%、化学療法群が76%、12カ月OS率はペムブロリズマブ群が54%、化学療法群が48%だった。75歳未満の患者におけるOSのハザード比は0.76(95%信頼区間:0.69-0.84)、6カ月OS率はペムブロリズマブ群が73%、化学療法群が72%、12カ月OS率はペムブロリズマブ群が55%、化学療法群が46%で、75歳以上と未満で同様の結果となった。

 TPS 50%以上の75歳以上の患者(ペムブロリズマブ群77人、化学療法群55人)で解析すると、OSのハザード比は0.40(95%信頼区間:0.25-0.64)、6カ月OS率はペムブロリズマブ群が80%、化学療法群が72%、12カ月OS率はペムブロリズマブ群が62%、化学療法群が30%だった。一方、TPS 50%以上の75歳未満の患者におけるOSのハザード比は0.67(95%信頼区間:0.57-0.78)、6カ月OS率はペムブロリズマブ群が76%、化学療法群が73%、12カ月OS率はペムブロリズマブ群が62%、化学療法群が49%だった。ペムブロリズマブ群のOS率は、75歳以上と未満で同様の結果となった。

 さらに1次治療として投与されたTPS 50%以上の75歳以上の患者(ペムブロリズマブ群49人、化学療法群44人)で解析すると、OSのハザード比は0.41(95%信頼区間:0.23-0.73)、6カ月OS率はペムブロリズマブ群が77%、化学療法群が69%、12カ月OS率はペムブロリズマブ群が61%、化学療法群が29%だった。一方、1次治療として投与されたTPS 50%以上の75歳未満の患者におけるOSのハザード比は0.71(95%信頼区間:0.59-0.87)、6カ月OS率はペムブロリズマブ群が77%、化学療法群が77%、12カ月OS率はペムブロリズマブ群が66%、化学療法群が53%だった。ペムブロリズマブ群のOS率は、75歳以上と未満で同様の結果となった。

 全体として治療関連副作用は、75歳未満の場合と同様に75歳以上の患者でもペムブロリズマブ群の方が少なかった。ペムブロリズマブ群の治療関連副作用発現率は、75歳以上が68%、未満が65%、グレード3/4の治療関連副作用発現率は、75歳以上が23%、未満が16%に対して、化学療法群の治療関連副作用発現率は、75歳以上が94%、未満が87%、グレード3/4の治療関連副作用発現率は、75歳以上が59%、未満が37%だった。免疫関連副作用と輸注反応はペムブロリズマブ群で多く、頻度は75歳以上と未満で同等だった。

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