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2019/4/12

PD-L1陽性進行NSCLCの1次治療としてのペムブロリズマブのOS延長効果が最終解析でも確認【ELCC2019】

横山勇生=編集委員

 PD-L1が腫瘍細胞の少なくとも1%以上(TPS 1%以上)に発現している進行または転移を有する非小細胞肺癌(NSCLC)の1次治療として、抗PD-1抗体ペムブロリズマブの単剤が化学療法に比べて全生存期間(OS)を有意に延長することが改めて示された。ペムブロリズブの有効性を評価したフェーズ3試験KEYNOTE-042のプロトコール上で規定された最終解析の結果、延長効果が認められた。

 4月10日から13日までスイス・ジュネーブで開催されているEuropean Lung Cancer Congress(ELCC2019)で、香港Chinese University of Hong KongのT. Mok氏によって発表された。

 KEYNOTE-042試験は、PD-L1発現がTPS 1%以上の進行または転移を有するNSCLCの1次治療として、抗PD-1抗体ペムブロリズマブ単剤と化学療法とを比較した国際無作為化オープンラベルフェーズ3試験。対象は、EGFR変異やALK転座がなく、進行癌に対する全身療法を受けたことのない患者だった。

 主要評価項目はOS。まずTPS 50%以上の患者で評価し、次に20%以上、最後に全体である1%以上の患者と、連続的に評価を行った。

 試験には1274人が参加し、ペムブロリズマブ単剤投与群(637人、3週おきに200mg投与、最長で35回まで)と化学療法群(637人、3週おきにカルボプラチンAUC 5または6mg/mL/minとパクリタキセル200mg/m2投与を最長6サイクルまたは3週おきにカルボプラチンAUC 5または6mg/mL/minとペメトレキセド500mg/m2投与を最長6サイクル。非扁平上皮癌の場合は、ペメトレキセドの維持療法を行うことが強く勧められていた)に1対1で割り付けられた。

 主要解析の結果、TPS 50%以上、TPS 20%以上、TPS 1%以上のいずれの場合でも、ペムブロリマブ群で有意なOSの改善が認められたことが既に報告されている。

 最終解析は、主要解析からさらに6カ月間観察期間を延長し、2018年9月4日までのデータに基づいて行われた。最終解析結果においても、ペムブロリズマブ群で白金系抗癌剤併用群よりも有意にOSの延長効果が認められた。

 TPS 50%以上の患者におけるOS中央値は、ペムブロリズマブ群で20.0カ月(95%信頼区間:15.9-24.2)、化学療法群で12.2カ月(95%信頼区間:10.4-14.6)で、ハザード比は0.70(95%信頼区間:0.56-0.86)だった。24カ月OS率は、ペムブロリマブ群が45%、化学療法群が30%だった。

 TPS 20%以上の患者におけるOS中央値は、ペムブロリズマブ群で18.0カ月(95%信頼区間:15.4-21.9)、化学療法群で13.0カ月(95%信頼区間:11.6-15.3)で、ハザード比は0.77(95%信頼区間:0.65-0.91)だった。24カ月OS率は、ペムブロリマブ群が41%、化学療法群が30%だった。

 TPS 1%以上の患者におけるOS中央値は、ペムブロリズマブ群で16.4カ月(95%信頼区間:14.0-19.7)、化学療法群で12.1カ月(95%信頼区間:11.3-13.3)で、ハザード比は0.82(95%信頼区間:0.71-0.93)だった。24カ月OS率は、ペムブロリマブ群が39%、化学療法群が28%だった。

 一方、TPSが1%から49%の患者においては、OS中央値は、ペムブロリズマブ群で13.4カ月(95%信頼区間:10.7-16.9)、化学療法群で12.1カ月(95%信頼区間:11.0-14.0)で、ハザード比は0.91(95%信頼区間:0.77-1.09)と、両群で差はなかった。24カ月OS率は、ペムブロリマブ群が34%、化学療法群が27%だった。

 無増悪生存期間(PFS)は、TPS 50%以上の患者、20%以上の患者、1%以上の患者のいずれでも有意な改善は認められなかった。

 奏効率は、TPS 50%以上の患者でペムブロリズマブ群が39.1%、化学療法群が32.0%、TPS 20%以上の患者でペムブロリズマブ群が33.2%、化学療法群が28.9%、TPS 1%以上の患者でペムブロリズマブ群が27.2%、化学療法群が26.5%だった。

 奏効期間(DOR)中央値は、PD-L1発現の度合いに関わらずペムブロリズマブ群でほぼ同等の持続的効果が示された。TPS 50%以上の患者でのDOR中央値は、ペムブロリズマブ群が22.0カ月(2.1+-36.5+)、化学療法群が10.8カ月(1.8+-30.4+)、TPS 20%以上の患者でのDOR中央値は、ペムブロリズマブ群が20.2カ月(2.1+-36.5+)、化学療法群が10.8カ月(1.8+-30.4+)、TPS 1%以上の患者でのDOR中央値は、ペムブロリズマブ群が20.2カ月(2.1+-37.0+)、化学療法群が8.4カ月(1.8+-30.4+)だった。TPSが1%から49%の患者のDOR中央値は、ペムブロリズマブ群が17.4カ月(2.2-37.0+)、化学療法群が8.1カ月(1.9+-28.2)だった。

 グレード3-5の治療関連副作用は、ペムブロリズマブ群が18%、化学療法が41%だった。安全性に関する新たな問題は認められなかった。

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