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2019/2/19

最短観察期間30カ月のデータでも進行腎細胞癌へのニボルマブとイピリムマブ併用の有効性が確認【ASCO GU2019】

横山勇生=編集委員

 未治療の進行淡明細胞型腎細胞癌に対する抗PD-1抗体ニボルマブ抗CTLA-4抗体イピリムマブの併用療法の有効性が、長期の観察結果でも確認された。ニボルマブとイピリムマブの併用療法とスニチニブを比較したフェーズ3試験、CheckMate-214試験の最短観察期間が30カ月のデータで、ITT患者、中等度及び高リスク患者で、全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)、奏効率が併用療法群で有意に良いことが示された。

 また低リスク患者においては、以前の評価ではスニチニブ群が良好だったOS、PFS、奏効率について、併用療法群とスニチニブ群に有意な差はなくなった。低リスク群では、完全奏効が得られる患者の数は併用療法群で多かった。併用療法群で完全奏効となった患者で、完全奏効が継続していた患者の割合はスニチニブ群よりも高かった。

 2月14日から16日まで米サンフランシスコで開催されたGenitourinary Cancers Symposium(ASCO GU2019)で、米The University of Texas MD Anderson Cancer CenterのNizar M. Tannir氏によって発表された。

 CheckMate-214試験は、未治療の進行淡明腎細胞癌患者を対象に、ニボルマブとイピリムマブの併用療法とスニチニブを比較した無作為化非盲検フェーズ3試験。患者はIMDCリスク(0、1-2、3-6)、地域(米国、カナダ/欧州、その他)に層別化され、併用療法群とスニチニブ群に1対1で割り付けられた。併用療法群の患者には、ニボルマブ3mg/kgとイピリムマブ1mg/kg を3週間おきに4回投与し、その後、ニボルマブ3mg/kg を2週間ごとに投与した。スニチニブ群の患者には、スニチニブ50mgを1日1回、4週間投与し、2週間休薬するスケジュールで投与が行われた。

 主要評価項目は、中および高リスク患者における独立画像判定委員会による無増悪生存期間(PFS)と奏効率、OSだった。副次評価項目はITT患者群における奏効率、PFS、OS、副作用発現率だった。

 最小観察期間17.5カ月での結果は既に報告されており、IMDCリスク分類による低リスク患者を含めたITT患者、中および高リスク患者で、併用療法がOSについて優れることが示されていた。

 今回発表されたのは、最小観察期間30カ月のデータ。中および高リスク患者、ITT患者におけるOS、PFS、奏効率が併用療法群で有意に良好なことが維持されていた。低リスク患者においては、以前の評価ではスニチニブ群がOS、PFS、奏効率ともに有意に良好だったが、今回の評価で有意差がなくなっていた。

 ITT患者のOS中央値は、併用療法群がNR(95%信頼区間:NE-NE)、スニチニブ群が37.9カ月(95%信頼区間:32.2-NE)で、ハザード比0.71(95%信頼区間:0.59-0.86)、p=0.0003で統計学的に有意に併用療法群が良かった。24カ月OS率は、併用療法群が71%、スニチニブ群が61%、30カ月OS率は、併用療法群が64%、スニチニブ群が56%だった。

 中等度および高リスク患者におけるOSの中央値は、併用療法群がNR(95%信頼区間:35.6-NE)、スニチニブ群が26.6カ月(95%信頼区間:22.1-33.4)で、ハザード比0.66(95%信頼区間:0.54-0.80)、p<0.0001で統計学的に有意に併用療法群が良かった。24カ月OS率は、併用療法群が66%、スニチニブ群が53%だった。30カ月OS率は、併用療法群が60%、スニチニブ群が47%だった。

 低リスク患者におけるOSの中央値は、併用療法群がNR(95%信頼区間:NE-NE)、スニチニブ群がNR(95%信頼区間:NE-NE)で、ハザード比1.22(95%信頼区間:0.73-2.04)、p=0.4426で両群に差はなかった。24カ月OS率は、併用療法群が85%、スニチニブ群が88%だった。30カ月OS率は、併用療法群が80%、スニチニブ群が85%だった。

 ITT患者のPFS中央値は、併用療法群が9.7カ月(95%信頼区間:8.1-11.1)、スニチニブ群が9.7カ月(95%信頼区間:8.3-11.1)で、ハザード比0.85(95%信頼区間:0.73-0.98)、p=0.0267で有意に併用療法群が良好だった。24カ月PFS率は併用療法群が31%、スニチニブ群が23%、30カ月PFS率は併用療法群が28%、スニチニブ群が18%だった。

 中等度および高リスク患者のPFSの中央値は、併用療法群が8.2カ月(95%信頼区間:6.9-10.0)、スニチニブ群が8.3カ月(95%信頼区間:7.0-8.8)で、ハザード比0.77(95%信頼区間:0.65-0.90)、p=0.0014で統計学的に有意に併用療法群が良好だった。24カ月PFS率は併用療法群が30%、スニチニブ群が17%、30カ月PFS率は併用療法群が28%、スニチニブ群が12%だった。

 低リスク群のPFS中央値は、併用療法群が13.9カ月(95%信頼区間:9.9-17.9)、スニチニブ群が19.9カ月(95%信頼区間:15.1-23.5)で、ハザード比1.23(95%信頼区間:0.90-1.69)、p=0.1888で有意な差はなかった。24カ月PFS率は併用療法群が35%、スニチニブ群が40%、30カ月PFS率は併用療法群が29%、スニチニブ群が35%だった。

 ITT患者における研究グループの評価による奏効率は、併用療法群が41%、スニチニブ群が34%で、p=0.0154で有意に併用療法群が良好だった。完全奏効率は、併用療法群が10.5%、スニチニブ群が1.8%だった。奏効期間が18カ月以上だったのは、併用療法群が53%、スニチニブ群が39%だった。また、完全奏効が継続していたのは併用療法群が58人中51人(88%)、スニチニブ群が10人中6人だった。さらに50%以上腫瘍が縮小したのは、併用療法群が34%、スニチニブ群が21%だった。

 中等度および高リスク患者の奏効率は、併用療法群が42%、スニチニブ群が29%で、有意に併用療法群が良い結果だった(p=0.0001)。奏効期間が18カ月以上だったのは、併用療法群が52%、スニチニブ群が28%だった。完全奏効率は、併用療法群が11.3%、スニチニブ群が1.2%だった。低リスク患者の奏効率は併用療法群が39%、スニチニブ群が50%、p=0.1436で有意な差はなかった。奏効期間が18カ月以上だったのは、併用療法群が57%、スニチニブ群が60%だった。完全奏効率は、併用療法群が8.0%、スニチニブ群が4.0%だった。

 安全性に関する新たな問題は見出されなかった。

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