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2019/2/17

難治性の進行RCCに対するtivozanibがソラフェニブとの比較でPFSと奏効率を改善【ASCO GU2019】

森下紀代美=医学ライター

 難治性の進行腎細胞癌(RCC)に対し、新規の経口VEGFR阻害薬tivozanibは、ソラフェニブと比べて無増悪生存期間(PFS)と奏効率を有意に改善し、忍容性も良好であることが、多施設共同、非盲検の第III相ランダム化比較試験TIVO-3から示された。米サンフランシスコで2月14日から16日まで開催されたGenitourinary Cancers Symposium(ASCO GU2019)で、米Cleveland Clinic Taussig Cancer InstituteのBrian I. Rini氏が発表した。

 tivozanibは半減期が長く、選択的にVEGFR1、2、3を阻害する。VEGFRを的確に遮断し、off-targetの阻害は最小限となるようデザインされている。

 tivozanibを評価した第III相のTIVO-1試験では、転移を有するRCC(mRCC)で未治療またはサイトカイン療法を受けた患者において、ソラフェニブと比べてPFSを有意に延長したことが報告された(11.9 vs 9.1カ月、ハザード比0.797、p=0.042)。ただし、全生存期間(OS)はソラフェニブで良好な傾向だった。2次治療では、VEGFR-TKIが無効となった患者を対象とした単群試験のStudy 902において、tivozanibのPFSは11.0カ月となったことが示されている。

 TIVO-3試験の対象は、ソラフェニブとtivozanib以外のVEGFR-TKIを含む2-3レジメンの全身療法が無効となった淡明細胞型の進行RCC患者だった。IMDC分類と前治療のレジメン(TKI2剤、TKI+抗PD-1抗体、TKI+その他の薬剤)により層別化した後、tivozanibを投与する群(tivozanib群)またはソラフェニブを投与する群(ソラフェニブ群)に、患者を1対1でランダムに割り付けた。

 tivozanibは1.5mgを1日1回、3週間投与、1週間休薬で1サイクルとし、ソラフェニブは400mgを1日2回、4週間投与で1サイクルとし、増悪または受容不能な毒性の発現まで投与を継続した。主要評価項目は、独立審査委員会(IRC)の評価によるPFS(データカットオフ日:2018年10月4日)、副次的評価項目はIRCの評価による奏効率、OS(予備的解析)、研究グループの評価によるPFS、奏効期間、安全性だった。

 350人がランダム化割り付けに進み、tivozanib群175人、ソラフェニブ群175人となり、両群の患者背景はバランスがとれていた。前治療を2ライン受けた患者は、tivozanib群62%、ソラフェニブ群59%、3ライン受けた患者はそれぞれ38%、41%だった。また前治療でTKI+抗PD-1抗体の投与を受けたのは、tivozanib群27%、ソラフェニブ群25%だった。

 ITT解析対象におけるPFS中央値は、tivozanib群5.6カ月(95%信頼区間:5.3-7.3)、ソラフェニブ群3.9カ月(95%信頼区間:3.7-5.6)、ハザード比0.73(95%信頼区間:0.56-0.94)、p=0.0165となり、tivozanib群で有意に延長した。1年PFS率は、tivozanib群28%、ソラフェニブ群11%、2年時のPFS率はそれぞれ18%、5%だった。

 PFSのサブグループ解析では、IMDC分類のpoor riskを除く全てのサブグループでtivozanib群が優れる結果だった。前治療でTKI2剤を使用した患者、TKI+免疫チェックポイント阻害薬を使用した患者では、同様にtivozanibが優れていた。

 前治療で免疫チェックポイント阻害薬を投与した患者91人(26%)でみると、PFS中央値はtivozanib群7.3カ月、ソラフェニブ群5.1カ月、ハザード比0.55(95%信頼区間:0.32-0.94)、p=0.028となった。1年PFS率は、tivozanib群35%、ソラフェニブ群4%となり、tivozanib群の2年PFS率は25%となった。

 完全奏効は両群ともになく、部分奏効はtivozanib群18%、ソラフェニブ群8%で得られた(p=0.02)。奏効期間中央値は、tivozanib群未到達、ソラフェニブ群5.7カ月だった。

 OSのデータはimmatureであり、予備的な解析では、tivozanib群16.4カ月、ソラフェニブ群19.7カ月、ハザード比1.12(95%信頼区間:0.84-1.51)、p=0.4359となった。

 試験治療を継続中の患者は、tivozanib群19%、ソラフェニブ群5%だった。後治療は、tivozanib群の41%、ソラフェニブ群の47%に行われ、免疫チェックポイント阻害薬の単独療法または併用療法は、tivozanib群の12%、ソラフェニブ群の20%に行われた。

 投与サイクル数の平均は、tivozanib群10.3、ソラフェニブ群6.3、用量強度はそれぞれ89%、71%だった。治療関連有害事象は、tivozanib群84%、ソラフェニブ群94%、重篤な治療関連有害事象はそれぞれ11%、10%に発現した。死亡は発生しなかった。減量と中断は、tivozanib群ではそれぞれ24%と48%、ソラフェニブ群ではそれぞれ38%と63%となり、tivozanib群で少なかった。

 グレード3/4の治療関連有害事象は、tivozanib群の44%、ソラフェニブ群の55%に発現した。多く観察されたグレード3/4の有害事象は、tivozanib群では高血圧(20%)、ソラフェニブ群では、手掌・足底発赤知覚不全症候群(PPE)(10%)、下痢(9%)、発疹(8%)だった。

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