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2019/2/17

カボザンチニブ治療を受けた進行腎細胞癌患者で早期腫瘍縮小はOS延長と関連する可能性【ASCO GU2019】

八倉巻尚子=医学ライター

 進行腎細胞癌に対し、カボザンチニブエベロリムスに比べて、早期腫瘍縮小(eTS)に至る割合が高く、カボザンチニブによる治療を受けた患者においてeTSは全生存期間(OS)延長と関連していることが、フェーズ3試験METEORのデータを用いた解析で明らかになった。2月14日から16日までサンフランシスコで開催されたGenitourinary Cancers Symposium(ASCO GU2019)で、スペインHospital Universitario Marques de ValdecillaのIgnacio Duran氏らが発表した。

 METEOR試験は、進行腎淡明細胞癌でVEGF受容体チロシンキナーゼ阻害薬を用いた治療後に進行した患者658人を、カボザンチニブ(60mg/日)群とエベロリムス(10mg/日)群に1:1の割合で分けて比較した。主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)はカボザンチニブ群で有意に延長した。またカボザンチニブ はOSを延長することも示された(カボザンチニブ群21.4カ月、エベロリムス群16.5カ月、ハザード比0.66、95%信頼区間:0.53-0.83)。

 レトロスペクティブな研究で、早期腫瘍縮小(eTS)は進行腎細胞癌に対する分子標的薬の効果を示し、OSの改善と関連することがこれまでに報告されている。eTSは、治療開始後、初回画像検査までの標的病変の長径の和の縮小と定義される。そこで、METEOR試験においてeTSのOSへの影響が検討された。

 同試験で、標的病変サイズは独立画像審査によりCT/MRI画像を用いて、治療開始時と、最初の12カ月は8週ごと、その後は12週ごとに評価された。この解析では、初回画像検査(治療開始から8週後)の時点で、治療開始時と比べて腫瘍縮小があった患者(any eTS)、eTSが30%以上の患者、eTSが見られない患者の3つのグループに分けてOS中央値が評価された。

 観察期間中央値は28カ月(四分位範囲25-30カ月)。奏効までの期間中央値はカボザンチニブ群1.91カ月(1.6-11.0カ月)、エベロリムス群2.14カ月(1.9-9.2カ月)で、初回画像検査までの期間(8週)と類似していた。

 any eTS割合はカボザンチニブ群73.3%、エベロリムス群47.3%で、30%以上のeTSが認められた患者はカボザンチニブ群で19.7%、エベロリムス 群は4.9%であった。eTSが見られなかった患者は23.3%と47.6%だった。なお3つの患者グループおよび治療別の患者背景は類似していた。

 OS中央値は、any eTSが認められた患者において、カボザンチニブ群23.7カ月(95%信頼区間:21.7-27.7)、エベロリムス群17.3カ月(95%信頼区間:15.4-20.8)だった。層別ハザード比は0.62(95%信頼区間:0.48-0.80)、p<0.05で、カボザンチニブ群で有意にOSは延長された。

 30%以上のeTSが認められた患者で、カボザンチニブ群のOSは中央値に到達しておらず(95%信頼区間:23.7-NE)、エベロリムス群は10.2カ月(95%信頼区間:3.9-NE)で、層別ハザード比0.45(95%信頼区間:0.21-0.95)、p<0.05だった。

 一方、eTSが見られなかった患者では、カボザンチニブ群とエベロリムス群でOSに有意な違いはなかった。カボザンチニブ群のOS中央値は15.9カ月(95%信頼区間:11.6-19.9)、エベロリムス群は17.4カ月(95%信頼区間:14.0-19.4)、層別ハザード比0.94(95%信頼区間:0.67-1.32)、p=0.74だった。

 また後治療を受けた患者の割合は、30%以上のeTSが認められた患者に比べて、any eTSおよび eTSが見られなかった患者で高かった。

 以上の結果から、カボザンチニブはエベロリムスに比べて、any eTSおよび30%以上のeTSの割合が高く、カボザンチニブによる治療を受けた患者においてany eTSおよび30%以上のeTSはOS延長と関連していたとした。このため、初回画像検査でのeTSはカボザンチニブ治療を受ける進行腎細胞癌患者において、臨床的有用性に関する早期の指標になる可能性があるとしている。

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