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2019/02/15

転移リスクが高いnmCRPC患者にADTへのdarolutamide追加は安全性が高く有効性も示す【ASCO GU2019】

横山勇生=編集委員

 転移リスクが高い非転移性の去勢抵抗性前立腺癌(nmCRPC)に、アンドロゲン除去療法(ADT)に加えて、新規経口アンドロゲン受容体阻害薬darolutamideを投与することが有効であることが明らかとなった。多施設共同二重盲検プラセボ対照ランダム化フェーズ3試験ARAMISの結果、ADT+darolutamide投与は薬剤関連副作用の発現が少なく、ADT+プラセボ投与よりも有意に無転移生存期間(MFS)を延長できることが示された。

 2月14日から16日まで米サンフランシスコで開催されているGenitourinary Cancers Symposium(ASCO GU2019)で、フランスGustave RoussyのKarim Fizazi氏によって発表された。

 新規アンドロゲン受容体阻害薬darolutamideは、アンドロゲン受容体と高い親和性をもって結合し、受容体機能を阻害する。非臨床的モデルにおいて、darolutamideは血液脳関門を最小限に透過する程度であることが示されており、薬剤間の相互作用の可能性が低く、中枢系の毒性が少なく、忍容性が改善された薬剤とされている。

 ARAMIS試験
は、多施設共同二重盲検プラセボ対照ランダム化フェーズ3試験。PSA倍化時間が10カ月以下のリスクは高いが転移は検出されていないnmCRPC患者を、ADT+darolutamide 600mgを1日2回投与する群(darolutamide群)とADT+プラセボを投与する群(プラセボ群)に2:1の割合で無作為に割り付けた。患者はPSA倍加時間(PSADT)が6カ月以下、6カ月超と、破骨細胞を標的とした治療の有無で層別化されていた。

 主要評価項目はMFSで、独立中央審査で16週ごとの画像判定によって評価した。副次評価項目は、全生存期間(OS)、痛みの増悪(簡易疼痛調査票による評価)までの期間、最初の殺細胞性化学療法の開始までの期間、症候性骨関連事象(SSE)の初回発現までの期間と安全性だった。

 試験には1509人が参加し、955人がdarolutamide群に、554人がプラセボ群に無作為に割り付けられた。投薬期間中央値は、darolutamide群が14.8カ月、プラセボ群が11.0カ月だった。データカットオフ(2018年9月3日)時点で、投薬が継続されていたのはdarolutamide群が64%、プラセボ群が36%だった。

 試験の結果、観察期間中央値17.9カ月で、MFS中央値はdarolutamide群が40.4カ月、プラセボ群が18.4カ月、ハザード比0.41(95%信頼区間:0.34-0.50)、p<0.0001で有意にdarolutamide群で延長していた。サブグループ解析では、全てのグループでdarolutamide群が有意に延長だった。

 OSは両群とも中央値は未到達だったが、ハザード比0.71(95%信頼区間:0.50-0.99)、p=0.0452でdarolutamide群が良かった。36カ月OS率はdarolutamide群が83%、プラセボ群が73%だった。

 痛みの増悪の時間も、中央値はdarolutamide群が40.3カ月、プラセボ群が25.4カ月で、ハザード比0.65(95%信頼区間:0.53-0.79)、p<0.0001でdarolutamide群で延長していた。その他の副次評価項目もdarolutamide群で有意に長かった。

 探索的な評価項目である無増悪生存期間は、中央値がdarolutamide群36.8カ月、プラセボ群14.8カ月で、ハザード比0.38(95%信頼区間:0.32-0.45)、p<0.0001でdarolutamide群で延長していた。

 治療下で発現したグレード3/4の有害事象(TEAE)は、倦怠感がdarolutamide群で多く認められたが、中枢系の副作用、骨折、転倒の頻度や循環器系の副作用の発現率には差がなかった。また、副作用のために中止になった患者の割合も両群で同等だった。

 患者報告による健康関連QOLは、疼痛と尿関連症状について、darolutamide群で良好な傾向が認められた。

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