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2018/12/6

移植不適格新規診断多発性骨髄腫へのD-Rd療法はRd療法よりも有意にPFSを延長【ASH2018】

横山勇生=編集委員

 移植不適格な新規診断多発性骨髄腫患者(MM)に対して、レナリドミドとデキサメタゾン併用療法(Rd療法)に抗CD38抗体ダラツムマブを加えたD-Rd療法は、Rd療法よりも有意に無増悪生存期間(PFS)を延長できることが明らかとなった。両療法を比較した無作為化フェーズ3試験MAIAの、事前に規定されていた中間解析の結果示された。12月1日から4日まで米・サンディエゴで開催された米国血液学会(ASH2018)で、フランスHopital Claude HuriezのThierry Facon氏によって発表された。

 MAIA試験は、自己幹細胞移植を伴う高用量化学療法が不適格な新規診断多発性骨髄腫患者を、Rd療法群とD-Rd療法に1対1で割り付けて行われた。患者は国際病期分類(ISS、IとIIとIII)、地域(北米とその他)、年齢(75歳未満と75歳以上)で層別化されていた。

 薬剤の投与は28日間を1サイクルとして行われた。Rd療法群の患者には1日目から21日目まで毎日レナリドミド25mgが投与され、1日目、8日目、15日目、22日目にデキサメタゾン40mgが投与された。D-Rd療法群の患者には、Rd療法群と同じスケジュールで同じ量のレナリドミド、デキサメタゾン投与に加えて、ダラツムマブ16mg/kgが投与された。ダラツムマブは、1サイクル目と2サイクル目は毎週、3サイクル目から6サイクル目は2週間おき、7サイクル目以降は4週間おきに投与された。投薬は、病勢増悪か受容不能な副作用が発現するまで続けられた。

 試験の主要評価項目はPFS。主要な副次評価項目は奏効率、CR以上の率、VGPR以上の率、NGSによる微小残存病変(MRD)陰性化率(感度10-5)、全生存期間(OS)、安全性だった。

 MAIA試験で、14カ国737人がD-Rd療法群(368人)とRd療法群(369人)に割り付けられた。両群間で患者背景に差はなかった。患者全体で、年齢中央値は73歳(45-90)、75歳以上が44%、男性が52%だった。3分の2の患者がECOG PS 1以上だった。PS 0が34%、1が50%、2以上が17%。ISS Iが27%、IIが43%、IIIが29%。642人でFISH/染色体分析が可能で、86%が細胞遺伝学的に標準リスク、14%が高リスクだった。

 事前に規定された中間解析の結果、観察期間中央値28カ月(0.0-41.4)で、主要評価項目であるPFSのハザード比は0.56(95%信頼区間:0.43-0.73)、p<0.0001で有意にD-Rd療法群でPFSが延長していた。PFS中央値は、Rd療法群が31.9カ月、D-Rd群は未到達だった。30カ月PFS率は、D-Rd群が71%、Rd療法群が56%だった。サブグループ解析は、ほとんどのグループでD-Rd群が優位だった。

 奏効率は、D-Rd群が93%、Rd療法群が81%で、有意にD-Rd群が高かった(p<0.0001)。D-Rd療法群の方でより深い奏効が得られ、完全奏効(CR)以上の結果が得られたのは、D-Rd療法群が48%、Rd療法群が25%だった。VGPR以上の効果が得られたのは、D-Rd療法群が79%、Rd療法群が53%だった。MRD陰性化率はD-Rd群が24%、Rd療法群が7%と、D-Rd群が3.4倍で有意な差があった(p<0.0001)。どちらの群もMRDが陰性化した患者では死亡または増悪のリスクが低かった。

 OSのデータはイマチュアで、ハザード比は0.78(95%信頼区間:0.56-1.1)、観察が継続されている。

 D-Rd群の安全性プロファイルは過去に報告されたダラツムマブの試験のものと一致していた。

 なお、この試験には日本からは参加していない。

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