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2018/10/15

CAR T細胞療法Tisagenlecleucelが日本人の再発B-ALLにも有効性を示す【血液学会2018】

横山勇生=編集委員

 キメラ抗原受容体CAR)発現T細胞を用いたCAR T細胞療法Tisagenlecleucel(CTL019)は、日本人の再発B細胞性急性リンパ芽球性白血病B-ALL)にも有効だった。再発/難治性B-ALLを対象に、米国、カナダ、オーストラリア、日本、欧州の25施設で行われたフェーズ2試験ELIANAの日本人コホート解析の結果、6人中4人でCRとCRiが達成され、効果は持続的だった。また、副作用として強いサイトカイン放出症候群(CRS)が認められたが、管理可能だった。

 10月12日から14日まで大阪市で開催された日本血液学会で、京都大学の平松英文氏によって発表された。

 ELIANA試験は、再発/難治性B-ALLを対象に、米国、カナダ、オーストラリア、日本、欧州の25施設で行われたフェーズ2試験。主要評価項目である3カ月以内の寛解(CRまたはCRi)が81%で認められた。寛解が得られた患者は全員、骨髄に微小残存病変がなかった。

 今回発表されたのは、75人を対象に行われた主要解析カットオフ後に追加された患者も含めた、ELIANA試験の日本人コホートの結果。スクリーニングは9人に行われたが、1人は急速な病勢進行で除外され、8人が登録された。8人でアフェレーシスが行われたが、1人は製造がうまくいかず、もう1人は細胞加工を待つ間に病勢進行し、最終的に6人にCAR T細胞の投与が行われた。患者の年齢は5歳から24歳と幅広かった。多くの患者が移植経験や濃厚な治療歴があった。

 6人のうち4人でCRまたはCRiが得られ、寛解率は66.7%(95%信頼区間:22.3-95.7)となった。いずれも微小残存病変のない深い寛解と、長期間にわたるCAR T細胞の効果が得られていた。寛解率はELIANA試験全体と比べると若干数字が低かったが、人数が少ないこと、日本人患者では濃厚な治療を受けていた患者が急いで参加したことが影響している可能性があるという。

 安全性については、全体としては管理可能だった。6人全員でグレード3/4の副作用が認められ、全てがCAR T輸注に関連したものだった。6人中5人でサイトカイン放出症候群(CRS)が認められ、全てグレード3/4だった。この他、肝障害、腎障害、感染症の合併などが起こり、平松氏は「中々大変な治療だ」とした。また、28日にわたって回復しなかった骨髄抑制、腫瘍崩壊症候群もあった。神経症状が心配されていたが、日本人コホートについては軽微で脳浮腫はなかった。

 ノバルティス ファーマは、小児を含む25歳以下のCD19陽性再発または難治性のBーALL、成人のCD19陽性再発または難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫を対象に、tisagenlecleucelの再生医療等製品製造販売承認申請を4月に行っている。

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