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2018/9/28

EGFRとHER2のエクソン20に変異を持つNSCLCにpoziotinibが有効な可能性【WCLC2018】

横山勇生=編集委員

 EGFRHER2エクソン20に変異を有する非小細胞肺癌(NSCLC)に、poziotinibが有効である可能性が明らかとなった。フェーズ2試験で、TKI未治療とTKI難治性のEGFRとHER2のエクソン20に変異を有するNSCLC患者で良好な抗腫瘍効果が認められ、副作用も管理可能なことが示された。9月23日から26日までカナダ・トロントで開催されたIASLC 19th World conference on Lung Cancer(WCLC2018)で、米The University of Texas MD Anderson Cancer CenterのJohn V Heymach氏によって発表された。

 EGFRまたはHER2のエクソン20の挿入/変異は、肺腺癌のうちの3%程度に認められる。この挿入/変異の存在は、チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)の奏効率が12%未満と最初から抵抗性を示す。エクソン20の挿入変異は薬剤結合ポケットの大きさを制限し、そのため利用可能なほとんどのTKIの結合が限られているとされている。しかしpoziotinibはより小さく柔軟な構造の化合物であるために、薬物結合ポケットの立体的な変化にも関わらず効果を発揮できる可能性が示唆されている。

 フェーズ2試験は、EGFRまたはHER2のエクソン20挿入/点突然変異(EGFR T790Mを除く)を有するNSCLC患者を適格として実施された。プロトコール修正が行われ、分子標的薬も含め前治療歴の制限はなかった。患者には1日1回、poziotinib 16mgが経口投与された。減量は12mgあるいは8mgが認められていた。主要評価項目はRECIST v1.1に基づく奏効率だった(目標奏効率が20%以上)。副次評価項目は疾患制御率、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、安全性。

 EGFRコホートには50人、HER2コホートには13人が8カ国から登録された。

 EGFRコホートは、女性が60%、年齢中央値が62歳(29-77)、脳転移があったのは14人(28%)だった。エクソン20挿入変異が46人(92%)、点突然変異が4人(8%)だった。治療歴数0が3人(6%)、1が13人(26%)、2が17人(34%)、3が11人(22%)、4以上が6人(12%)。白金系抗癌薬の投与歴は43人(86%)にあった。TKI投与歴があったのは17人(34%)、PD-1/PD-L1阻害薬の投与歴があったのは27人(54%)だった。

 HER2コホートは、女性が85%、年齢中央値が60歳(54-64)、脳転移があったのは4人(31%)。全員がエクソン20挿入変異だった。治療歴数0が2人(15%)、1が6人(46%)、2が2人(15%)、3が1人(8%)、4以上が2人(15%)。白金系抗癌薬の投与歴があったのは10人(77%)。TKI投与歴があったのは2人(15%)、PD-1/PD-L1阻害薬の投与歴があったのは8人(62%)だった。

 EGFRコホートで、抗腫瘍効果の評価が可能だった44人について、最良効果による奏効率は55%、確認奏効率は43%だった。1人以外は全員で腫瘍が縮小していた。PFS中央値は5.5カ月(95%信頼区間:5.2-NA)だった。1年以上の長期間奏効している患者が6人いた。

 HER2コホートで抗腫瘍効果の評価が可能だった12人について、最良効果による奏効率は50%、確認奏効率は42%だった。PFS中央値は5.1カ月だった。

 63人全体として、全ての原因を対象とした安全性の解析の結果、グレード3/4の副作用が発現したのは50人(79%)。グレード5が12人(19%)だった。ただし、薬剤関連のグレード3/4の副作用が発現したのは38人(60%)、グレード5は1人(1.5%)だけだった。副作用で減量が行われたのは38人(60%)、投与中止となったのは2人(3%)。多く認められたグレード3/4の副作用は、皮疹(34.9%)、下痢(17.5%)などだった。

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