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2018/09/28

EGFR変異陽性NSCLCへのdacomitinib投与は副作用のために減量しても有効性は同様【WCLC2018】

横山勇生=編集委員

 EGFR変異陽性非小細胞肺癌(NSCLC)患者に第2世代EGFR-TKIであるdacomitinibを投与した場合、副作用のために用量調整を行っても、有効性は全体と同様であった。dacomitinibとゲフィチニブを比較したフェーズ3試験ARCHER 1050において、減量を行った患者について解析した結果明らかになった。9月23日から26日までカナダ・トロントで開催されたIASLC 19th World conference on Lung Cancer(WCLC2018)で、中国Guangdong Lung Cancer InstitutのYi-Long Wu氏が発表した。

 ARCHER 1050試験は、新規診断IIIB期/IV期のNSCLC患者または再発NSCLC患者で、EGFR変異を持つ(エクソン19の欠失かエクソン21のL858R変異を有する)、中枢系に転移がない患者を対象に行われた。2013年5月から2015年3月までに7カ国71施設で452人が、dacomitinib群(227人、45mgを1日1回経口投与)とゲフィチニブ群(225人、250mgを1日1回経口投与)に無作為に1対1で割り付けられた。試験の結果、dacomitinib群で無増悪生存期間(PFS)と全生存期間(OS)の両方が有意に延長したことが明らかにされている。

 dacomitinibの開始用量は1日1回45mgだったが、30mg、15mgへの減量が認められていた。今回の解析は、減量された患者で、減量の理由や多く認められた副作用の頻度、重篤さへの影響、有効性の評価項目(PFS、OS、奏効率)への影響について行われた。データカットオフはOSについては2017年2月17日、その他の評価項目については2016年7月29日だった。

 dacomitinib群全体として、150人(66.1%)で副作用のために減量が行われていた。30mgに減量されていたのが87人(減量までの時間の中央値は13週)、30mgに減量され(減量までの時間の中央値は8週)さらに15mgに減量された(減量までの時間の中央値は12週)のが63人だった。減量の理由となった副作用は皮膚毒性(62.7%)、下痢(14.0%)、爪周囲炎(25.3%)、口内炎(4.0%)だった。

 副作用の重篤度は、減量によって低減した。減量した患者で減量前にグレード3/4のざ瘡様皮膚炎が発現していた患者は15.3%だったが、減量後は6.7%となった。グレード3/4の爪周囲炎を発現していた患者は、減量前の7.3%が4.7%となった。グレード3/4の下痢を発現していた患者は減量前に11.3%だったが減量後は4.0%に、口内炎は減量前に3.3%だったが減量後は2.7%となった。

 一方、PFSはdacomitinib群全体と減量群で同様だった。dacomitinib群全体の中央値は14.7カ月(95%信頼区間:11.1-16.6)、減量が行われた患者で16.6カ月(95%信頼区間:14.6-18.6)だった。45mg投与患者のPFS中央値は、9.1カ月(95%信頼区間:5.6-12.8)、30mg投与になった患者は、12.9カ月(95%信頼区間:10.8-16.7)、15mg投与になった患者は、31.2カ月(95%信頼区間:16.5-35.1)だった。

 OSについても同様で、dacomitinib群全体の中央値は34.1カ月(95%信頼区間:29.5-37.7)、減量が行われた患者で36.7カ月(95%信頼区間:32.6-NR)だった。45mg投与患者のOS中央値は、22.0カ月(95%信頼区間:15.6-26.4)、30mg投与になった患者は、32.6カ月(95%信頼区間:28.8-37.7)、15mg投与になった患者は、NR(95%信頼区間:34.7-NR)だった。

 奏効率は全体で74.9%(95%信頼区間:68.7-80.4)、減量が行われた患者で79.3%(95%信頼区間:72.0-85.5)だった。

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