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2018/9/13

アベルマブとアキシチニブの併用療法がスニチニブよりも未治療進行腎細胞癌のPFSを有意に延長

横山勇生=編集委員

 ドイツMerck社と米Pfizer社は9月11日、未治療の進行腎細胞癌(RCC)を対象に、抗PD-L1抗体アベルマブアキシチニブの併用療法を行うと、スニチニブ単剤投与よりも有意に無増悪生存期間(PFS)を延長できることが明らかとなったと発表した。フェーズ3試験JAVELIN Renal 101の結果、示されたもの。免疫チェックポイント阻害薬とチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)の併用が有効であることを示した初めての結果となる。

 JAVELIN Renal 101試験は、進行RCCの初回治療としての効果をアベルマブとアキシチニブ併用投与群とスニチニブ単剤投与群で比較したフェーズ3試験。計画されていた中間解析で、独立データモニタリング委員会が、PFSの有意な延長を確認したもの。併用投与群によるPFSの有意な延長は、主要評価項目であったPD-L1陽性(1%以上に発現)患者で認められただけでなく、副次評価項目であった、PD-L1発現に関わらない患者全体でも認められた。統計学的な解析の計画に従って、まずPD-L1陽性患者のサブグループで評価が行われ、エンドポイントが達成されたことを受け、患者全体での評価が行われた。JAVELIN Renal 101試験は、他の主要評価項目である全生存期間(OS)の最終解析のため継続されている。

 試験結果の詳細は、今後の学会で発表される予定。

 進行腎細胞癌に対する1次治療の標準治療は、TKI単剤から併用へと大きく変化している。ちょうど1年前の欧州臨床腫瘍学会で(ESMO2017)でニボルマブとイピリムマブの併用療法とスニチニブを比較したフェーズ3試験、CheckMate-214試験の結果が発表され、ニボルマブとイピリムマブの併用療法が中および高リスク患者のOSを有意に延長できることが証明された(PFSは有意差なし)。この結果を受けて、8月に化学療法未治療のRCCを対象に、ニボルマブとイピリムマブの併用療法が日本でも承認されている。ただし、CheckMate-214試験で、低リスク群患者においてはスニチニブ単剤の方が有意にPFSが良好だった。

 また、2月8日から10日まで米サンフランシスコで開催されたGenitourinary Cancers Symposium(ASCO GU2018)で、多施設無作為化オープンラベルフェーズ3試験、IMmotion151の結果が発表され、PD-L1陽性進行RCCの1次治療として、アテゾリズマブとベバシズマブの併用投与が、スニチニブ投与よりもPFSを有意に延長できることが報告されている。

 免疫チェックポイント阻害薬とTKIの併用はRCCで高い効果が早期の臨床試験で示されていたことから、フェーズ3試験の結果が注目されていた。また、アベルマブ以外の免疫チェックポイント阻害薬とTKIの併用試験も進行している。アキシチニブは副作用が日本人にとって比較的少ないことから、併用に期待が高まっていた。

 PD-L1の発現状態やリスクに基づいて、どのレジメンを1次治療として使用すればよいのか、今後議論となりそうだ。

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