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2018/6/22

進行大腸癌へのセツキシマブの3次治療での再投与にリキッドバイオプシーによる選択が有効な可能性【WCGC2018】

横山勇生=編集委員

 1次治療としてイリノテカンベースの化学療法と抗EGFR抗体セツキシマブを投与し、2次治療でオキサリプラチンベースの化学療法とベバシズマブを投与したRAS/BRAF遺伝子野生型進行大腸癌の3次治療として、イリノテカンとセツキシマブの再投与を行う場合に、3次治療の前にリキッドバイオプシーを行うことが有用である可能性が明らかとなった。イリノテカンとセツキシマブの3次治療での再投与を評価したフェーズ2試験CRICKETのトランスレーショナルな解析の結果、示されたもの。

 6月20日から23日までスペイン・バルセロナで開催されているESMO 20th World Congress on Gastrointestinal Cancer(WCGC2018)で、University of PisaのDaniele Rossini氏によって発表された。

 CRICKET試験は、1次治療で抗EGFR抗体を投与した場合、増悪時には変異を持つ腫瘍細胞クローンが増えた状態となっているが、2次治療の抗VEGF抗体による治療で変異を有するクローンが減少し、再度抗EGFR抗体が有効になると想定して設定された試験。1次治療でFOLFIRI/FOLFOXIRI+セツキシマブが奏効し、無増悪生存期間(PFS)が6カ月以上得られ、2次治療でFOLFOX/XELOX/FOLFOXIRI+ベバシズマブが投与され、1次治療終了から3次治療開始までが4カ月以上確保できた患者を対象に、イリノテカン180mg/m2とセツキシマブ500mg/m2を再投与することで行われた。主要評価項目は奏効率で、副次評価項目はPFS、毒性発現率、リキッドバイオプシーを用いたctDNAでのRAS遺伝子とBRAF遺伝子変異のトランスレーショナルな解析だった。

 試験には28人が登録された。年齢中央値が69歳(45-79)で、男性が19人(68%)。原発巣の部位が右側が9人(32%)、左側が13人(47%)、直腸が6人(21%)だった。

 試験の結果、奏効率は21.5%(95%信頼区間:10-40)、疾患制御率は53.6%(95%信頼区間:36-70)だった。PFS中央値は3.4カ月(95%信頼区間:1.9-3.8)、全生存期間(OS)中央値は9.8カ月(95%信頼区間:5.2-13.1)だった。最も多く発現したグレード3以上の副作用は下痢で18%に起きた。想定外の副作用はなく治療関連死も認められなかった。

 再投与時のリキッドバイオプシーの結果から、評価可能だった25人中12人(48%)でRAS遺伝子の変異が見つかった。BRAF変異やPI3KCA変異は認められなかった。また、再投与による確認部分奏効が認められた4人全員の検体からはRAS遺伝子の変異は見つからなかった。ctDNAでRAS遺伝子野生型だった患者(13人)のPFS中央値は4.0カ月、変異が見つかった患者のPFS中央値は1.9カ月で、ハザード比0.44(95%信頼区間:0.18-0.98)、p=0.026だった。ctDNAでRAS遺伝子野生型だった患者のOS中央値は12.5カ月、変異が見つかった患者のOS中央値は5.2カ月で、ハザード比0.58(95%信頼区間:0.22-1.52)、p=0.24だった。

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