このページの本文へ

がんナビ

がんナビについて

がん患者さんとその家族のために、がんの治療や患者さんの日々の生活をナビゲートします。

がん種から情報を探す

  • 乳がん
  • 肝がん
  • 大腸がん
  • 腎がん
  • 胃がん
  • 肺がん
  • 食道がん
  • 前立腺がん
  • 子宮頸がん
  • 膵がん
  • 卵巣がん
  • その他のがん

News ニュース

ニュース一覧へ

新着一覧へ

ニュース

2018/6/21

ゲムシタビン既治療膵癌へのMM-398と5FU/ロイコボリン併用の有効性がサブグループでも確認【WCGC2018】

横山勇生=編集委員

 ゲムシタビン既治療の転移を有する膵癌に、ナノリポソーム型イリノテカン製剤MM-398と5FU/ロイコボリンの併用が5FU/ロイコボリン投与よりも全生存期間(OS)を延長する効果は、ベースライン時での食欲減少の有無、前治療による抗腫瘍効果、ベースラインでの胆管ステントの有無、腫瘍の部位に関わらず認められた。国際無作為化フェーズ3試験、NAPOLI-1のサブグループ解析の結果明らかとなった。ベースラインで食欲がないことのみが有意に予後を悪くする因子として同定された。

 6月20日から23日までスペイン・バルセロナで開催されているESMO 20th World Congress on Gastrointestinal Cancer(WCGC2018)で、スペインVall d'Hebron Univerity Hospital and Vall d'Hebron Institute of OncologyのTeresa Macarulla氏によって発表された。

 NAPOLI-1試験において、ゲムシタビン投与後に増悪した患者を、MM-398と5FU/ロイコボリンの併用投群と5FU/ロイコボリン投与群で比較した結果、併用投与群は5FU/ロイコボリン群に対して有意にOS、PFSを延長することが明らかとなっている。OS中央値は併用投与群が6.1カ月、5FU/ロイコボリン群が4.2カ月、ハザード比0.67(95%信頼区間:0.49-0.92)、未層別化p=0.012だった。PFS中央値は併用投与群が3.1カ月、5FU/ロイコボリン群が1.5カ月、ハザード比0.56(95%信頼区間:0.41-0.75)、未層別化p=0.0001だった。

 今回、いくつかのサブグループ解析の結果が発表された。

 まず、ベースラインで食欲低下が起きていた患者(77人)のOS中央値が3.6カ月(95%信頼区間:3.1-4.6)、起きていなかった患者(340人)のOS中央値が5.3カ月(95%信頼区間:4.8-6.1)、ハザード比1.65(95%信頼区間:1.25-2.18)、p<0.001だった。ベースラインでの食欲低下は有意な予後悪化因子だった。しかし、ベースラインで食欲低下が起きていた患者におけるOS中央値は、併用投与群が4.6カ月(95%信頼区間:3.3-NR)、5FU/ロイコボリン群が3.1カ月(95%信頼区間:1.8-3.7)、ハザード比0.46(95%信頼区間:0.23-0.95)、p=0.0315、起きていなかった患者におけるOS中央値は、併用投与群が6.7カ月(95%信頼区間:5.3-8.9)、5FU/ロイコボリン群が4.8カ月(95%信頼区間:3.6-6.1)、ハザード比0.74(95%信頼区間:0.52-1.05)、p=0.0886で、ベースラインでの食欲低下の有無に関わらず併用投与群の方が良い結果だった。

 前治療で完全奏効(CR)/部分奏効(PR)が得られた患者(55人)のOS中央値が5.6カ月(95%信頼区間:4.7-8.0)、得られなかった患者(382人)のOS中央値が4.8カ月(95%信頼区間:4.4-5.4)、ハザード比0.73(95%信頼区間:0.52-1.04)、p=0.081で、前治療でCR/PRが得られた患者の予後が良好な傾向があった。前治療でCR/PRが得られた患者におけるOS中央値は、併用投与群が9.3カ月(95%信頼区間:3.4-)、5FU/ロイコボリン群が5.1カ月(95%信頼区間:3.1-7.2)、ハザード比0.46(95%信頼区間:0.16-1.31)、p=0.137、得られなかった患者におけるOS中央値は、併用投与群が6.1カ月(95%信頼区間:4.7-8.5)、5FU/ロイコボリン群が4.0カ月(95%信頼区間:2.9-5.3)、ハザード比0.69(95%信頼区間:0.49-0.96)、p=0.028で、前治療での効果に関わらず併用投与群の方が良い結果だった。

 ベースラインで胆管ステントがあった患者(37人)のOS中央値が5.3カ月(95%信頼区間:4.1-7.4)、なかった患者(380人)のOS中央値が4.8カ月(95%信頼区間:4.4-5.4)、ハザード比0.97(95%信頼区間:0.65-1.46)、p=0.895で、予後に差はなかった。ベースラインで胆管ステントがあった患者におけるOS中央値は、併用投与群が6.2カ月(95%信頼区間:4.7-10.2)、5FU/ロイコボリン群が5.2カ月(95%信頼区間:1.7-7.4)、ハザード比0.44(95%信頼区間:0.14-1.43)、p=0.156、なかった患者におけるOS中央値は、併用投与群が6.1カ月(95%信頼区間:4.6-8.5)、5FU/ロイコボリン群が4.2カ月(95%信頼区間:3.2-5.3)、ハザード比0.68(95%信頼区間:0.49-0.95)、p=0.022で、胆管ステントの有無に関わらず併用投与群の方が良い結果だった。

 腫瘍の位置が膵頭部を含んでいた患者(256人)のOS中央値が5.1カ月(95%信頼区間:4.7-6.0)、含んでいなかった患者(146人人)のOS中央値が4.4カ月(95%信頼区間:3.9-5.3)、ハザード比0.87(95%信頼区間:0.69-1.10)、p=0.2395で、予後に差はなかった。腫瘍の位置が膵頭部を含んでいた患者におけるOS中央値は、併用投与群が6.4カ月(95%信頼区間:5.3-8.9)、5FU/ロイコボリン群が4.8カ月(95%信頼区間:3.6-7.2)、ハザード比0.80(95%信頼区間:0.53-1.20)、p=0.278、含んでいなかった患者におけるOS中央値は、併用投与群が5.3カ月(95%信頼区間:4.2-12.7)、5FU/ロイコボリン群が3.2カ月(95%信頼区間:2.1-4.3)、ハザード比0.52(95%信頼区間:0.30-0.89)、p=0.015で、腫瘍の部位に関わらず併用投与群の方が良い結果だった。

この記事を友達に伝える印刷用ページ