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2018/06/12

再発多発性骨髄腫にD-Kdはレナリドミド投与歴のある患者、レナリドミド難治性患者も含めて有望な結果【ASCO2018】

横山勇生=編集委員

 再発多発性骨髄腫に、抗CD38抗体ダラツムマブと毎週投与カルフィルゾミブ、低用量デキサメタゾンの併用(D-Kd)は、レナリドミドの投与歴のある患者、レナリドミド難治性患者も含めて有望であることが明らかとなった。オープンラベル多施設フェーズ1b試験MMY1001のサブグループ解析で、併用療法の忍容性が確認され、深い抗腫瘍効果も認められた。6月1日から5日までシカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO2018)で、米Tisch Cancer InstituteのAjai Chari氏によって発表された。

 MMY1001試験には、ボルテゾミブと免疫調整剤を含む1から3の前治療歴を有するがカルフィルゾミブの投与経験がない85人の再発多発性骨髄腫患者が登録された。レナリドミド難治性の患者の参加も認められていた。患者は28日間を1サイクルとして、1日目、8日目、15日目にカルフィルゾミブの投与を受けた。カルフィルゾミブの投与量は、1サイクル目の1日目のみ20mg/m2で、その後は70mg/m2だった。デキサメタゾンは週1回40mgが投与された。ダラツムマブは、1サイクル目と2サイクル目は1週おきに、3サイクル目から6サイクル目までは2週おきに、その後は4週おきに投与された。ダラツムマブの1サイクル目の投与用法・用量は、10人は標準的である1日目に16mg/kgで、75人は1日目と2日目に8mg/kgだった。難治性の定義は、最後のラインの治療を完了してから60日以下での病勢進行があったことと定義された。

 主要評価項目は安全性と忍容性。副次評価項目は奏効率と全生存期間(OS)、探索的項目は無増悪生存期間(PFS)、NGSによる微小残存病変(MRD)、薬物動態だった。

 MY1001試験でダラツムマブ、カルフィルゾミブ、デキサメタゾンを投与された患者全体(85人)の背景は、年齢中央値が66歳(38-85)、前治療歴数中央値が2(1-4)、ボルテゾミブの投与歴があったのは100%、ポマリドミドの投与歴があったのは15%、ボルテゾミブ難治性が31%、レナリドミド難治性が60%、ポマリドミド難治性が13%だった。レナリドミド難治性だった51人の患者群の背景は、レナリドミド難治性以外は試験に参加した患者全体とほぼ同じで、年齢中央値が66歳(38-85)、前治療歴数中央値が2(1-4)、ボルテゾミブの投与歴があったのは100%、ポマリドミドの投与歴があったのは18%、ボルテゾミブ難治性41%、レナリドミド難治性が100%、ポマリドミド難治性が13%だった。

 85人全体の観察期間中央値は12.0カ月(0.5-23.2)、レナリドミド難治性だった51人の観察期間中央値は12.0カ月(0.5-22.8)だった。85人中83人が最初の2サイクルでカルフィルゾミブの投与量70mg/m2に増量されていた。85人のうち33人(39%)で投薬を中止されており、最も多かった理由は増悪で21人(25%)だった。レナリドミド難治性だった51人でも同様な結果だった。

 試験の結果、全体(85人)の奏効率は84%、CR以上が27%、VGPR以上が71%だった。レナリドミド難治性患者(48人)の奏効率は79%、CR以上が19%、VGPR以上が69%だった。レナリドミド投与経験はあるが難治性でない患者(30人)の奏効率は90%、CR以上が37%、VGPR以上が73%だった。CR/sCR患者におけるMRD陰性化率(10-5で評価)は、全患者(11人)で36%、レナリドミド難治性患者(5人)で20%、レナリドミド投与経験はあるが難治性でない患者(4人)で50%だった。

 患者全体(85人)のPFS中央値はNE、12カ月PFS率が71%、レナリドミド投与経験はあるが難治性でない患者(30人)のPFS中央値はNE、12カ月PFS率が87%、レナリドミド難治性患者群(51人)のPFS中央値が14.1カ月(95%信頼区間:12.0-NE)、12カ月PFS率が62%、プレテアソーム阻害薬/免疫調整剤難治性患者(25人)のPFS中央値はNE(95%信頼区間:9.4-NE)、12カ月PFS率が51%だった。

 患者全体のOS中央値はNE、12カ月OS率が82%、レナリドミド投与経験はあるが難治性でない患者のOS中央値はNE、12カ月OS率が90%、レナリドミド難治性患者群のOS中央値が21.1カ月(95%信頼区間:18.8-NE)、12カ月OS率が75%、プレテアソーム阻害薬/免疫調整剤難治性患者のOS中央値は18.8(95%信頼区間:18.8-NE)、12カ月PFS率が75%だった。

 全体の患者で多く認められたグレード3/4の治療中に発現した副作用は、血小板減少症(31%)、貧血(21%)、好中球減少症(21%)、リンパ球減少症(22%)だった。好中球減少症の発現率は低かった。レナリドミド難治性患者でも同様だった。循環器毒性も管理可能だった。全体の患者における注射関連反応は、最初の1回を標準的な方法で行った患者では50%、分割した患者では1日目が36%、2日目が4%だった。

 最初の1回を標準的な方法で行った患者と分割した患者での薬物動態プロファイルは同様だった。

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