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2017/01/22

膵管腺癌でBRCAnessはオキサリプラチンを用いた治療の効果を予測する可能性【ASCO GI2017】

八倉巻尚子=医学ライター

 切除不能膵管腺癌において、BRCA1/2遺伝子変異はないが相同組み換え修復機能が障害されているBRCAnessは、オキサリプラチンベースの治療への高い感受性を示すことが、網羅的な遺伝子検査により明らかになった。1月19日から21日まで米国サンフランシスコで開催されているASCO 2017 Gastrointestinal Cancers Symposiumで、京都大学大学院医学研究科腫瘍薬物治療学講座の近藤知大氏らが発表した。

 BRCA1とBRCA2は相同組み換え修復(HRR)において重要な役割を果たす。生殖細胞のBRCA1/2遺伝子変異を有する膵管腺癌はプラチナベースの化学療法への感受性が高いことが報告されている。

 BRCAnessは生殖細胞のBRCA1/2遺伝子変異はないがHRRが障害されている状態と定義されている。またBRCA1/2遺伝子に加え、ATMやATR、RAD51などのHRRに関与する体細胞遺伝子の変異もBRCAnessの原因といわれている。

 そこで、CLIA基準におけるマルチプレックス次世代シークエンス(OncoPrime)により、切除不能膵管腺癌患者のBRCAnessの状態とオキサリプラチンベースの治療効果との関連性が評価された。京都大学医学部附属病院では2015年4月からクリニカルシーケンス検査を開始している。

 解析の対象は12人で、オキサリプラチンベースの治療はFOLFIRINOX、GEMOX、SOXが行われた。BRCAnessの決定のため、ATM、ATR、BAP1、BRCA1、BRCA2、BLM、CHEK1、CHEK2、FANCA、MRE11A、PALB2、RAD51が検索された。

 解析の結果、BRCAnessは5人、非BRCAnessは7人であった。オキサリプラチンベースの治療の奏効率はBRCAness群60%、非BRCAness群では14%だった。PFS中央値はBRCAness群では到達せず(56日-到達せず)、非BRCAness群では183日(40-183日)、ハザード比は0.11(95%信頼区間:0.005-0.64)、p=0.01であった。

 これらの結果から、BRCAnessの測定はオキサリプラチンベースの治療に感受性のある患者を選択する上で有用であることが示唆されるとした。

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