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2016/10/14

BRAF V600変異を有する再発・難治性の小児低グレード神経膠腫にダブラフェニブが高い奏効率【ESMO2016】

横山勇生

 BRAF V600変異を有する再発または難治性の小児の低グレード神経膠腫(pLGG)に対して、BRAF阻害薬ダブラフェニブは毒性が少なく高い奏効率が得られる可能性が明らかとなった。フェーズ1/2試験の結果、示されたもの。10月7日から11日までデンマーク・コペンハーゲンで開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO2016)で、米Harvard Medical SchoolのM.W. Kieran氏によって発表された。

 pLGG患者の19%にBRAF V600変異が検出され、変異を有する患者への化学療法、放射線療法の奏効率は低く、野生型患者に比べて予後が悪いことが2016年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)で報告されている。

 フェーズ1/2a試験は、2013年12月から2015年7月までに32人のpLGG患者が登録されて行われた。15人がフェーズ1試験、17人がフェーズ2試験に参加した。

 フェーズ1試験は、フェーズ2の推奨用量を決定するために行われたが、用量制限毒性は認められず、薬物動態活性から、12歳以上では1日あたり4.5mg/kg、12歳未満では5.25mg/kgが推奨用量となった。フェーズ1試験に参加した患者のうち7人が推奨用量での投与を受けた。

 フェーズ2試験は、ダブラフェニブの安全性と抗腫瘍効果について評価された。

 登録された合計32人の年齢中央値は9歳(2-17)。男性が19人(59%)、白色人種が25人(78%)、体重中央値が36kg(14-84)、体表面積中央値が1.2m2(0.6-2.0)だった。PS 100%が17人(53%)、80%から90%が11人(34%)、80%未満が4人(13%)だった。初診からの期間の中央値は31カ月(6-190)だった。

 データカットオフは2016年4月1日に行われた。全員が1回以上のダブラフェニブ投与を受けており、薬剤に曝露した期間の中央値は55週(0-109)。投薬が継続されていたのは22人(69%)。中止されたのは10人で、病勢安定で中止が10人、増悪で中止が3人、副作用で中止が2人(過敏症、関節炎/結節性紅斑)、増悪による死亡が1人だった。

 独立審査委員会によるRANO基準での判定で確認奏効率は38%(95%信頼区間:21-56)、完全奏効(CR)が1人、部分奏効(PR)が11人だった。研究グループによる評価では、確認奏効率は72%(95%信頼区間:21-56)で、CRは1人、PRが22人だった。奏効期間中央値、無増悪生存期間中央値は未到達だった。

 副作用については、成人へのダブラフェニブ投与で起きた発熱、嘔吐、倦怠感、頭痛、ドライスキン、皮疹が多く認められたが、支持療法や投与中断、減量で管理可能だった。18人で副作用のために投与が中断され、5人が減量となった。BRAF V600E変異陽性成人患者(主に悪性黒色腫)を対象としたダブラフェニブの過去の試験で起きた皮膚扁平上皮細胞癌や角化棘細胞腫は認められなかった。原因を特定しない重篤な副作用は肺炎が3人、発作が2人、発熱が2人だった。

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