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2016/10/14

標準的な治療に抵抗性となった進行大腸癌へのnintedanib投与はPFSを延長するもOSは延長できず【ESMO2016】

横山勇生

 標準的な治療法に抵抗性となった進行大腸癌に対してnintedanib投与と支持療法を行うと、プラセボ投与と支持療法を行った場合に比べ無増悪生存期間(PFS)は延長できるものの、全生存期間(OS)は延長できないことが明らかとなった。フェーズ3試験LUME-Colon1の結果示されたもの。10月7日から11日までデンマーク・コペンハーゲンで開催されている欧州臨床腫瘍学会(ESMO2016)で、ベルギーUniversity Hospitals LeuvenのEric Van Cutsem氏によって発表された。

 nintedanibは、VEGFR1-3、FGFR1-3、PDGFRα/βを阻害する血管新生阻害薬。

 LUME-Colon1試験は、標準化学療法、抗VEGF薬、抗EGFR薬投与でも病勢が進んだ進行大腸癌患者768人を、ninntedanib群(386人、1日2回200mg+支持療法)とプラセボ群(382人、プラセボ+支持療法)に1対1で無作為に割り付けて行われた。投薬は21日を1サイクルとして、病勢進行、過度の毒性発現、インフォームドコンセントの撤回のいずれかが起こるまで継続された。

 主要評価項目は中央審査による評価でのOSとPFS。副次評価項目は中央審査による評価での奏効率と疾患制御率。前治療としてのレゴラフェニブの投与の有無、転移巣ができてから無作為化までの期間と地域で層別化されていた。

 患者背景に両群で大きな差はなかった。nintedanib群の年齢中央値は62歳(22-85)、白色人種が72.3%、アジア人が25.1%、PS 0が42.0%、PS 1が57.8%だった。プラセボ群の年齢中央値は62歳(23-83)、白色人種が70.2%、アジア人が27.2%、PS0が37.2%、PS1が62.8%だった。

 nintedanib群の患者の地域は、西欧、北アメリカ、オーストラリアが59.8%、アジアが24.6%、転移巣出現から無作為化までの期間24カ月未満が28.0%、レゴラフェニブ投与歴があったのは36.5%、原発巣が直腸であったのが33.7%、スクリーニング時で転移数が1個超の患者が89.4%だった。プラセボ群の患者の地域は、西欧、北アメリカ、オーストラリアが59.4%、アジアが25.7%、転移巣出現から無作為化までの期間24カ月未満が28.8%、レゴラフェニブ投与歴があったのは37.7%、原発巣が直腸であったのが40.3%、スクリーニング時で転移数が1個超の患者が83.5%だった。3種類以上の全身療法を受けたのは、nintedanib群が76.9%、プラセボ群が77.5%だった。

 試験の結果、中央判定によるPFS中央値はnintedanib群が1.51カ月(95%信頼区間:1.45-2.17)、プラセボ群が1.38カ月(95%信頼区間:1.38-1.41)で、ハザード比は0.58(95%信頼区間:0.49-0.69)、p<0.0001で有意にnintedanib群が良かった。研究グループによる判定でも、PFS中央値はnintedanib群が2.60カ月(95%信頼区間:1.97-2.69)、プラセボ群が1.41カ月(95%信頼区間:1.38-1.41)、ハザード比は0.57(95%信頼区間:0.49-0.67)、p<0.0001で有意にnintedanib群が良かった。サブグループ解析も、無作為化までの期間が24カ月未満、転移個数1個の患者以外は有意にnintedanib群が良かった。

 一方、OSはカプランマイヤー曲線が6カ月目頃まではnintedanib群が上回っていたが、その後は両曲線は一致していた。OS中央値はnintedanib群が6.44カ月(95%信頼区間:5.98-7.10)、プラセボ群が6.05カ月(95%信頼区間:5.22-6.97)で、ハザード比は1.01(95%信頼区間:0.86-1.19)、p=0.8659で差がなかった。いずれのサブグループでも有意な差はなかった。

 奏効率は両群ともに0%。43日を超える病勢安定はnintedanib群が25.6%、プラセボ群が10.5%、疾病制御率はnintedanib群が25.6%(95%信頼区間:21.4-30.3)、プラセボ群が10.5%(95%信頼区間:7.6-14.0)、オッズ比3.0(95%信頼区間:2.0-4.5)、p<0.0001で有意にnintedanib群が良好だった。

 なお後治療はnintedanib群の35.8%、プラセボ群の39.8%が受けており、薬剤の種類に大きな差はなかったが、ベバシズマブ、afliberceptを受けた患者の投与期間はプラセボ群の方が長かった。

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