武田薬品工業は10月10日、同社とその100%子会社である米Millennium Pharmaceuticals社が、多発性骨髄腫治療薬ボルテゾミブについて、米国食品医薬品局(FDA)から、未治療のマントル細胞リンパ腫患者の治療薬として、追加承認を取得したと発表した。
ボルテゾミブは、2006年に再発・難治性のマントル細胞リンパ腫を対象に承認されており、今回の承認で、米国において初めて、未治療のマントル細胞リンパ腫患者の治療薬として承認されたことになる。
今回の承認取得は、未治療のマントル細胞リンパ腫を対象とした国際共同無作為化フェーズ3比較試験の結果に基づくもの。追跡期間中央値40カ月で、ボルテゾミブを含む治療レジメン(VcR-CAP:ボルテゾミブ、リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、プレドニゾン)の患者群では、標準治療レジメン(R-CHOP:リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン)の患者群と比較して、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)が59%延長したことが示されていた。(中央値25カ月対14カ月、ハザード比0.63、p<0.001)。完全寛解率(CR)は、VcR-CAP群44%に対し、R-CHOP群34%だった。