大日本住友製薬は、癌幹細胞の自己複製を阻害する抗癌剤BBI608の、胃癌を対象にパクリタキセルと併用投与するフェーズ3試験を米国で開始した。5月9日に同社が開催した決算説明会で明らかになったもの。
BBI608は、大日本住友製薬の米国子会社であるBoston Biomedical社が創製した化合物。非臨床試験で、Stat3経路、Nanog経路およびβ-カテニン経路を抑制することが示されている。癌幹細胞の自己複製を阻害し、癌細胞に加え、癌幹細胞に対して細胞死を誘導すると考えられている。
国内では、BBI608のパクリタキセルを併用して胃癌に投与するフェーズ1試験が2013年第3四半期に開始されている。