以下に示す金額は、あくまでも目安です(2017年8月時点)。治療の内容によって、また、治療を行った医療機関(病院)が採用している医療費の算定制度によって、実際にかかる費用は異なります。
【大腸がんの検査にかかる費用】
大腸がんの診断・治療の際に行われる主な検査にかかる費用は表3の通りです。
【大腸がんの内視鏡治療にかかる費用】
早期の大腸がんや良性の大腸ポリープに対して、内視鏡治療を行った際にかかる費用は表4の通りです。入院で治療を行った場合は、このほかに入院費用がかかります。入院費用の目安は、おおよそ1日あたり1万円弱(3割負担の場合)です。通常2~3日程度の短期入院です。

【大腸がんの手術にかかる費用】
大腸がんの主な手術の費用は、診療報酬点数によって定められていますが、そのほかにも麻酔、点滴やお薬、入院料などの費用がかかります。これらを合計した、おおまかな費用は表5の通りです。

手術のための入院の前には、あらかじめ「限度額適用認定証」の申請をし、入院時に認定証を提示すると、病院窓口での支払いを「自己負担限度額」までにとどめることができます(詳しくは「治療にかかるお金が心配」参照)。
【大腸がんの手術にかかる費用】
(1)補助化学療法
手術のあとに行う補助化学療法には、いろいろな治療法(レジメン)があります。治療の期間は、6カ月間が一般的です。主なレジメンによる治療にかかるおおまかな費用は表6の通りです。

このほかに、副作用チェックのための血液検査、副作用に対する処方(吐き気止めなど)、定期的な再発チェックのための画像検査、などの費用が発生します。
補助化学療法は、通常は外来通院で治療を行いますが、入院して行う場合はこのほかに入院費用がかかります。
(2)手術で取りきれない進行・再発大腸がんに対する化学療法
手術で取りきれない大腸がんの転移や再発に対して行う化学療法には、いろいろな治療法(レジメン)があります。主なレジメンによる治療にかかるおおまかな費用は表7、8の通りです。


このほかに、副作用チェックのための血液検査、副作用に対する処方(吐き気止めなど)、治療効果を評価するためのCTなどの画像検査、などの費用が発生します。
これらを合わせると、FOLFOX療法やFOLFIRI療法に分子標的治療薬を組み合わせた治療を行う場合、患者さんの窓口負担額は、1カ月あたりおよそ20~30万円(3割負担の場合)となります。
患者さんの身体の状態や病状によっては、入院して治療を行う場合もあります。その場合は、別途入院費用がかかります。入院費用の目安は、おおよそ1日あたり1万円弱(3割負担の場合)です。たいていの場合は、お薬を投与する日を含む短期間(3~4日程度)の入院です。
これらの化学療法は、ほとんどが「高額療養費制度」の適用の対象となります(詳しくは「治療にかかるお金が心配」参照)。
【大腸がんの放射線治療にかかる費用】
放射線治療にかかる費用は、放射線の種類、照射する部位、照射回数などによって異なります。おおまかな費用は表9の通りです。
