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みなさんこんにちは。Cadetto.jp管理人の増谷です。今回は、「エホバの証人」信者のカップル、白血病患者のエティエンヌ・シマーと看護師のジュリー・ボドリーを中心にストーリーが展開する映画「神のゆらぎ」をご紹介します。
「エホバの証人」信者は、教義上の理由から、輸血を受け入れません。看護師でありながらエホバの証人を信仰するジュリー(演じるのはマリリン・キャストンゲ)。彼女は、職場の医師から「彼は輸血をしなければ助からない」と言われながらも、「私たちにその選択肢はない」と断り続けます。エティエンヌ自身も輸血を拒み続け、心配させないよう家族や友人にも病状を隠し続けます。しかし、次第に日々病状が悪化するエティエンヌを見て、心が揺れ動くジュリー。やがて、ジュリー自身が「選択」を迫られる場面がやってきて――。
このカップルの他にも、不倫関係を続けるバーテンダーとクロークで働く女、アルコール依存の妻とギャンブルをやめられない夫、過ちを償うためにドラッグの運び屋になる男と兄の運命が交錯。最後にそれぞれの物語がつながり、「私の選択が、知らない誰かの運命を変える」という映画のメッセージの意味を明らかにしていきます。
既にカナダでは5億円の興行収入を達成しているという本作。「エホバの証人」を信仰する白血病患者、エティエンヌを演じるのはグザヴィエ・ドラン。『Mommy/マミー』でカンヌ国際映画祭審査員特別賞を受賞した若手実力派監督でもある彼は本作の脚本に惚れ込み、出演を熱望したといいます。信仰と医療の関係、運命について考えさせる作品です。
◆『神のゆらぎ』
8月6日(土)カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2016@新宿シネマカリテにてプレミア公開、ほか全国順次公開
配給:ピクチャーズデプト