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新型コロナの「緊急事態宣言」、39県で解除
「第二波」を見据えた対策が重要に
東京・北海道・大阪などは21日判断へ、第一波は収束に向かうか

2020/05/15

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を巡って政府は5月14日、39県を対象に緊急事態宣言を解除しました。39県には13の「特定警戒都道府県」のうち5県(茨城県、石川県、岐阜県、愛知県、福岡県)と、それ以外の34県が含まれます。残る8都道府県(北海道、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、大阪府、京都府、兵庫県)については、21日をめどに改めて判断する方針です。

 しかし、医療機関などではまだ当面、気を緩めることができない状況が続きそうです。愛媛県では14日、松山市の病院で患者・職員等で計20人のクラスター(感染者の集団)の発生が明らかになりました。12日に職員1人の感染が確認され、職員やその家族、入院患者など65人にPCR検査を実施したところ、院内感染とみられる大規模なクラスターの存在が可視化されたのです。

 医療・介護の経営誌『日経ヘルスケア』は、5月号特集「新型コロナ、感染の連鎖を防ぐ」で、医療・介護・障害福祉におけるCOVID-19の感染の状況や大規模クラスターの発生状況、懸命の努力を続ける医療・介護現場の現状をリポートしました。(定期購読のご案内ページはこちら

医療・介護・障害福祉の感染連鎖を防ぎ、クラスター発生を抑制

 従事者の感染は世界でも問題として認識されています。スイスのジュネーブに本部がある国際看護師協会は6日、世界全体でCOVID-19に感染した医療従事者は、少なくとも9万人以上に上ると発表しました。全世界でCOVID-19で死亡した看護師は260人を超えるとも推計しています。その上で、全ての国で従業者の感染者数などが正確に把握されているわけではないため、各国当局が公式に集計し、WHO(世界保健機関)に報告することを求めています。

 日経ヘルスケアの調べでは、日本では5月9日時点で医療・介護・障害福祉で約1180人以上の従事者のCOVID-19感染が確認されています(関連記事はこちら)。感染の事実が公表されていないケースもあるため、実際にはもっと多いと思われます。

 国内の医療機関のクラスターに関しては11日、菅義偉官房長官は記者会見で、自治体の発表などを集計した結果、「医療機関では85件の集団感染がある」と明らかにし、感染予防のため必要な医療防護具などを国から医療機関に提供していると説明しました。

 クラスターのうち、患者・利用者や職員で合計20人以上の感染者が判明した主なケースについて日経ヘルスケアで調べたところ、医療機関では20カ所以上、介護・障害福祉施設では10カ所以上に上っています(関連記事はこちら)。

もし自院・自施設で感染者が出たらどうするか?

 職員や患者・利用者などをCOVID-19の感染から守ることは、医療・介護・障害福祉経営にとって、来る感染の第二波以降に備える上でも、非常に重要な経営課題になると思われます。5月号の特集では、医療・介護・障害福祉分野におけるCOVID-19の感染状況に加えて、「実際に従事者がCOVID-19に感染した際に、どう対応すればよいのか」を経験から学ぶケーススタディーとして、医療法人堀尾会・熊本託麻台リハビリテーション病院(熊本市中央区)の取り組みを紹介しました。

 同院は一般38床、地域包括ケア10床、回復期リハビリ94床の計142床の病院です。熊本県で初となるCOVID-19の感染者は同院の看護師でした。感染拡大の阻止に全力を挙げ、その後は1人も感染者を増やさずに診療再開にこぎつけました。

 同院が院名公表を決めた経緯や「新型コロナウイルス対策本部」の設置、病院への人の出入りの徹底管理、保健所との連携、入院患者や職員に安心してもらうための毎朝の院内放送の実施、職員のメンタルケアなど、同院の取り組みは多岐にわたります。その一部が図1で、院長のリーダーシップの下、一丸となって感染拡大を阻止し、診療再開に至った経緯をお伝えしています。

 詳しくは日経ヘルスケア5月号をぜひご覧ください。

図1 熊本託麻台リハビリテーション病院のCOVID-19への対応(一部)

日経ヘルスケアは今後、こんな記事をお届けします

 ここで日経ヘルスケア2020年6月号以降のラインアップを少しご紹介します。

新型コロナ、第二波以降への備え オンライン診療への対応や資金繰りは?
介護事業者向け診療報酬改定のポイント 介護事業者が知るべき「ツボ」を解説
2020改定の影響と対策をデータから探る! 急性期一般入院料、地域包括ケア病棟入院料、回復期リハビリテーション病棟入院料の改定のインパクト
医療法人の「支配権争い」にどう備える?(第2回) 敏腕弁護士が分かりやすく解説
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連載の紹介

日経ヘルスケアon the web
医療と介護の経営専門誌「日経ヘルスケア」は、行政動向に関する深い分析と徹底した現場取材を通じ、厳しい環境下で勝ち抜くためのマネジメント情報を提供しています。創刊は1989年。専門記者の手による記事は、開業医や病院長の先生方など2万人近い読者に支持していただいています。このブログでは、話題の経営トピックスを盛り込んだ最新号の内容を、ちょっとだけですがご紹介します。

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