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AI、ICT、センサー、ロボット活用で業務改善、人手不足解消
医療現場の「業務効率革命」はこんなにスゴイ!

2020/01/17

 少子高齢化が加速する今後、医療・介護の「財源の逼迫」「人手不足」の難題に対応するには、あらゆる手段でサービス提供の効率性を高めることが欠かせません。中でも期待が高まっているのが、ICT、ロボットなどを活用した業務の効率化です。

 医療・介護の経営誌『日経ヘルスケア』は、1月号特集「医療・介護 令和のソリューション」で、最新技術の医療・介護現場への導入促進に向けた国の政策や、医療機関・介護事業者による活用の先行事例を紹介しました。
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2022年に迫る財源の危機

 これから先の20年、医療・介護現場に重くのしかかるのが、「社会保障の財源逼迫」「働き手不足」という2大問題です。団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になり始める2022年、働き盛りの15~64歳人口が大幅に減少する2040年を見据えて、これら2つの問題にいかに対応し、制度の持続可能性を維持すればよいのでしょうか。医療・介護現場を巻き込みながら、国の対策が急ピッチで進められようとしています。

 現在、国が進める医療・介護政策を分類すると、「3つの効率化」に集約されます。具体的には、(1)給付と負担のあり方を含めた医療・介護保険制度の効率化、(2)医療・介護提供体制の効率化、(3)ICTやロボットなどを活用した業務の効率化──です。

 特に国が強力に推し進めているのが、(3)のICTやロボットなどを活用した業務の効率化。政府、厚労省それぞれの取り組みが推進の原動力となっています。

 政府の政策の柱が、2019年6月に閣議決定した「成長戦略実行計画」です。ICT、ロボットなどを汎用技術とする未来社会「Society 5.0」を実現し、生産性向上、経済成長を図る方針を提示。同計画の個別目標を掲げた「成長戦略フォローアップ」(2019年6月閣議決定)は、医療・介護におけるICT・データなどの積極的な活用により、「2040年における単位時間当たりのサービス提供を5%以上(医師は7%以上)改善する」ことをKPI(重要業績評価指標)に盛り込みました。

図1 ICT・ロボットなどを活用した業務の効率化
(※クリックすると拡大表示されます)

 一方、厚労省の取り組みとして医療で挙げられるのは、「医師や医療従事者の働き方改革」です。「年960時間以内」を原則とする時間外労働の上限規制を医師に適用する2024年に向け、業務の効率化が急務とされています。医師から他職種に業務を移管する「タスクシフト」の推進策などが検討されているほか、ICTやロボットによる業務の効率化も重点課題です。2020年度予算では、「勤務環境改善・労働時間短縮に取り組む医療機関の支援」として21億円が計上され、働き方改革に有効なICT機器の導入が補助の対象となりました。

 介護分野で注目されるのは、厚労省老健局が2018年12月に立ち上げた「介護現場革新会議」です。ICT、ロボットなどを活用した業務改善の旗振り役を務めています。同会議は2019年3月に基本方針をまとめ、介護現場に必要なICTやロボットの導入手順を提言。(1)業務の見える化と課題の洗い出し、(2)課題解消の機器選定や、操作性、効果、安全性の検証、(3)使用者(介護者)への研修や訓練の実施──を挙げました。

 介護現場革新会議の基本方針を受け、厚労省は7つの自治体でパイロット事業を実施しています。2020年度予算では「介護事業所における生産性向上推進事業」として3.5億円を計上。パイロット事業の成果を全国に横展開するため、セミナー開催や人材育成の手引きの作成などを行う予定です。

 このようにICTやロボットなどによる医療・介護業務の改善を国は後押ししていますが、その成果も現場ニーズを満たす便利な機器があってこそ。機器開発を担う企業と医療・介護現場の協力体制が重要となります。そこで国は企業と現場を橋渡しし、開発を促進する様々な事業を予算化しています。

 ICT、ロボットを活用した医療・介護現場の業務効率化というテーマは、企業にとって絶好のビジネスチャンスでもあります。現場のニーズに応える便利な機器・サービスを開発・提供できれば、大きな収益を見込めます。

 医療・介護現場では、国の補助金などを待たずに企業と組んでニーズを満たす機器を開発したり、最新機器の導入で職員の負担軽減や業務の質向上を実現しているケースが既に出てきています。今回の特集では、そうした医療・介護の先行事例を多数紹介しました。

ケース 医療編
・AIで合併症に先手を打つ(医療法人KNI・北原国際病院、北原リハビリテーション病院)
・集中治療・ケアの悩みを専門医や看護師に遠隔相談(医療法人医仁会・さくら総合病院)
・ICTで健康管理、異常を検知し早期介入(医療法人芙蓉会)
・事前のAI問診で頭痛の問診時間を3分の1に(医療法人茜遥会・目々澤醫院)
・患者や健診受診者にPHRを推奨(社会医療法人慈生会・等潤病院)

ケース 介護編
・ICTの徹底活用で入力の手間を最小限に((株)エムダブルエス日高)
・職員のスケジュールを可視化、朝礼などで確認((株)やさしい手)
・既製品を活用して在宅向けの新サービスを開発((有)マルシモ)
・AIによるケアプラン作成支援の動向((株)シーディーアイ、(株)ウェルモ)
・業務省力化で生じた時間で機能訓練を充実((株)アズパートナーズ)
・AI搭載ロボットを試験運用、運搬業務などを代替へ(グッドタイムリビング(株))
・睡眠センサーのトップシェア企業の戦略(パラマウントベッド(株))

 詳細は日経ヘルスケア1月号をご覧ください。

日経ヘルスケアの今後の記事はこんなに魅力的!

 ここで日経ヘルスケア2020年2月号以降のラインアップを少しご紹介しましょう。

・最新動向をくまなくウオッチ! 2020年度診療報酬改定
・医療・介護スタッフ採用戦略最前線 人材確保対策はここまで変わった!
・食支援で経営力アップ! 管理栄養士をこう活用せよ!
・徹底解説! 2021年度介護保険制度改正
・激化する介護施設の入居者争奪戦 介護医療院の誕生で有老、サ高住は?
          ※記事タイトル・内容、掲載時期が変わることもあります

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医療機関に役立つ日経ヘルスケアのセミナーが開催!

日経ヘルスケア主催
医師の働き方改革最前線セミナー
開催日時 2020年 2月 27日(木)16:00~19:00(開場 15:30)
会場 東京・神谷町 日経BP 日経虎ノ門別館 5階
受講料 書籍付33,000円(税込み)※当日会場で「医師の働き方改革大全」をお渡しします
講師
・裴 英洙 氏(ハイズ株式会社 代表取締役社長)
詳細・お申し込みはこちら

日経ヘルスケア 診療報酬改定セミナー
徹底解剖! 2020年度診療報酬改定
~キーパーソンが解き明かす改定のポイントと医療機関への影響

開催日時 2020年3月22日(日)12:00~17:30(11:30開場)
会場 イイノホール(東京・霞ヶ関)
受講料 日経ヘルスケア定期購読者 10,000円(税込み)
    一般の方 15,000円(税込み)
講師
・厚生労働省 保険局 医療課 ご担当官
・宮井 一郎氏(一般社団法人回復期リハビリテーション病棟協会 副会長、社会医療法人大道会 副理事長)
・池端 幸彦氏(一般社団法人日本慢性期医療協会 副会長、医療法人池慶会 理事長)
・猪口 雄二氏(公益社団法人全日本病院協会 会長、医療法人財団寿康会 理事長)
詳細・お申し込みはこちら

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連載の紹介

日経ヘルスケアon the web
医療と介護の経営専門誌「日経ヘルスケア」は、行政動向に関する深い分析と徹底した現場取材を通じ、厳しい環境下で勝ち抜くためのマネジメント情報を提供しています。創刊は1989年。専門記者の手による記事は、開業医や病院長の先生方など2万人近い読者に支持していただいています。このブログでは、話題の経営トピックスを盛り込んだ最新号の内容を、ちょっとだけですがご紹介します。

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