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「病床再編への意外なホンネ」が日経ヘルスケア調査で明らかに
医師の6割が「公立・公的424病院公表」を評価

2019/12/20

 2019年9月末、全国の公立・公的病院のうち再編統合の必要性について再検証すべき424病院が公表されました。公表を機に、地域医療提供体制の最適化に向けた議論は活性化されるのでしょうか。

 医療・介護の経営誌『日経ヘルスケア』は、12月号特集「『424病院の公表』で地域医療構想は変わるか」で、病院医師へのアンケート結果や識者の見解を交えながら、地域医療構想の議論の現状と今後の方向性について解説しました。
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都道府県知事・市町村長が反発、関係者に大きな動揺

 9月26日、厚生労働省の「地域医療構想に関するワーキンググループ」で、再編統合の必要性について再検証を求める424の公立・公的病院が公表されました。全国各地で停滞していた地域医療構想の議論を活性化させる一手として打たれたこの策を、メディアが一斉に報道。中には該当病院の「統廃合」を前提とするかのような記事もあったため、関係者に大きな動揺が走りました。

 まっ先に声を上げたのは、公立病院の開設者である都道府県知事、市町村長たちです。翌27日には地方3団体(全国知事会、全国市長会、全国町村会)の各会長が共同でコメントを発表。「地域の個別事情を踏まえず、全国一律の基準による分析のみで病院名を公表したことは、国民の命と健康を守る最後の砦である自治体病院の機械的な再編統合につながりかねず、極めて遺憾」としました。

 混乱は収まらず、その後、厚労省は各方面への趣旨説明に追われることになります。10月中旬から月末にかけて、自治体や病院の関係者らを対象とした「地域医療構想に関する自治体等との意見交換会」を全国7カ所で開催。さらに病院団体や都道府県医師会などに向けた説明会を11月末まで重ねて、ようやく趣旨が理解されてきたところです。

 ただ、この先も課題は山積しています。最も懸念されているのがスケジュール。公表した424病院の再検証について地域医療構想調整会議で合意を得る期限は、2020年3月末(再編統合を伴わない場合)、2020年9月末(再編統合を伴う場合)とされましたが、「このスケジュール自体が実現不可能」という声が大半です。

公表病院の勤務医の半数近くが「適切」と回答

 今回の公表について、病院経営者や病院職員はどう感じたのでしょうか。そのホンネを探るため、日経ヘルスケアでは10月末から11月初旬にかけて『日経メディカル Online』の会員を対象にアンケートを実施しました。

 回答者1738人のうち、424病院の公表について「知っていた」と答えた病院医師(経営者または勤務者)1419人で結果を集計したところ、今回の公表について60.9%は「納得できる」「おおむね納得できる」と肯定的に受け止めていました。

 具体的にどのように評価したのか尋ねると、「将来に向けた地域の医療提供体制を協議する上で、良い刺激になった」(42.8%)、「確かに再編統合について検証が必要な病院が公表されていた」(30.6%)が上位に入りました(図1)。さらに、「検証が妥当でない病院が該当していた」(22.6%)、「民間病院が対象外で不適切だった」(22.3%)、「ほかにも検証すべき病院があるのに該当していなかった」(22.2%)が続きました。一方、「再編統合について検証する必要はない」との回答は4.2%と少数派でした。

図1 再検証を求める病院の公表に関する評価(複数回答)
(※クリックすると拡大表示されます)

 調査結果を見る限り、今回の病院の公表は前向きに捉えられていました。424病院に該当した病院の医師(127人)でさえ、「適切(もしくは仕方ない)と感じた」が45.7%と、ほぼ半数が納得していたほどです。自由意見を見ると、肯定的なコメントは「病院の機能分担や再編は避けて通れない問題」「医療提供体制の適正化は必要」など。医療提供体制の再編の必要性を感じているようです。

 アンケート結果や議論の今後の方向性、識者の政策提言などの詳細は日経ヘルスケア12月号をご覧ください。

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