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どうしてる?訪問看護での新型コロナ対策

2020/05/29
菊間はっか

感染予防の基本は怠らず、必要以上におびえずに

 別のステーションに勤める知人の話を聞いても、対策は大体似たようなもののようです。訪問先の優先順位をつけて、積極的に回数を減らしているところもあるようですが、私の勤めているステーションはまだそこまでしていません。「落ち着くまで訪問をキャンセルしたい」との申し出があった方はお1人だけです。むしろ定期的に顔を出していたお子さんたちが来られなくなったので、「訪問看護や介護サービスでよろしくお願いします」というケースの方が多い気がします。

 地域差もあると思いますが、利用者やご家族から感染者が出たという報告は今のところありません。ただし、「同居の妻が発熱している」「咳が出る」などの相談電話はちらほらあります。そのときは、状況を電話で確認して相談窓口や主治医につなげたり、予防衣を着てその日の最後に訪問したりしていますが、決してスムーズではありません。スタッフも皆初めての経験なので、何かが起きたら迷いながら、相談しながら行動しています。

 私たちスタッフも、頭痛がすると「ああ、ついに感染したかも」とおびえたり、発熱していないことを確認してホッとしたりと気が抜けません。ある同僚は「私は既に陽性な気がする。症状が出ていないだけかも」と言っており、あながち冗談とも思えません。私だってそんな気がすることがありますから……。

 感染を恐れて不調があっても病院受診を控えたり、薬だけ家族がもらいに行ったりする利用者も増えています。自粛ストレスに加えて、持病の悪化によって体調を崩すことがないようにと願うばかりです。

 先の見えない不安はありますが、感染予防の基本は怠らず、必要以上におびえずに訪問看護を続けていけたらと思っています。

ここで一句。

病院の
仮設テントに
薄暑かな

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著者プロフィール

きくまはっか氏●現役訪問看護師。10年の臨床経験ののち、11年の企業健康管理室勤務などを経て、45歳で訪問看護師デビュー。現在は、東京郊外の訪問看護ステーションで非常勤勤務。趣味は4年前に始めた俳句 。訪問中、自転車を漕ぎながら1句ひねることも。東京郊外に夫と猫2匹と暮らす。

連載の紹介

ぐるぐる訪問看護
父を在宅で看取った経験から、45歳で訪問看護師デビューをしたナースが、固くなった頭と身体をフル回転!して、ぐるぐる悩みながらも楽しく働く日々──。訪問先で出会う個性的な患者やその家族、同僚たちが巻き起こす、笑えてほのぼのするエピソードをお届けします。

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