連載・コラム
連載: 森井大一の「医療と経済と行政の交差点」
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医療者の手が運ぶのは死ではないはずなのに…
2019/ 1/31
まずは小噺をひとつ。
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サンフランシスコで私はなぜ手を洗ったのか
2019/ 1/21
医者になって数年の間、清潔操作を除く日常診療の場で、手を消毒したり洗ったりすることはほとんどなかった。
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知識と行動の間を埋める「手指衛生のナッジ」
2019/ 1/15
道を歩いていて「通りぬけ禁止」という立て札があったとする。もしその道を通れば、今向かおうとしている駅前のスーパーまで1分もかからない。ただし、立て札の示すままにその道を通ることを諦めて迂回すれば10分は余計に歩かなければならない。…
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医療機器を“出来高払い”にできるか?
2018/ 7/26
単回使用医療機器の再使用問題をしつこく論じていると、「医療機器の分を出来高にしてはどうか」という提案(政策提言)に対する意見を、個人的にも、パブリックにも求められることがある。今までのコラムでもこの問題は書いてきたつもりだったが、それでも同じような質問をいただくのは、筆の力…
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医者の“武器”は手元にある安全性情報
2018/ 6/29
添付文書に反して単回使用医療機器を再使用する際に、それを患者に説明するということの持つ経済学的な意味を、前回のコラムから考え始めた。その中で、医療側から提示されることが多い「単回使用である必要がないのに添付文書で単回使用と決められている医療機器ばかりじゃないか!」という主張…
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「聞かれれば説明したけど」では通りません
2018/ 6/20
ここまでお付き合いいただいた読者(特に医療者)の中には、「必要性はわかるが、こっちも暇じゃないんだ」という思いを持たれる方も少なくないだろう。
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添付文書の遵守は契約の前提条件でしょ
医療機器を再使用するなら患者に説明すべき3つの理由(その3)
2018/ 5/29
前々回、単回使用医療機器を院内再生処理し、再使用するならば、「添付文書では再使用禁止と書かれていますが、当院では院内再生処理したものを再使用します」と説明する必要が絶対にあると書いた。
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市場の見えざる手は単回使用医療機器の再使用についても働くのか?
医療機器を再使用するなら患者に説明すべき3つの理由(その2)
2018/ 5/ 8
前回、単回使用医療機器を院内再生処理し、再使用するならば、「添付文書では再使用禁止と書かれていますが、当院では院内再生処理したものを再使用します」と説明する必要が絶対にあると書いた。
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なぜ再使用することを患者に説明すべきなのか
医療機器を再使用するなら患者に説明すべき3つの理由(その1)
2018/ 4/27
今回も医療機器の単回使用問題を切り口に医療の課題を考えたい。
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コンプライアンス問題と再使用問題のアナロジー
2018/ 4/11
2017年はさまざまなコンプライアンス問題が報道された。
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待って!再使用を勧めたわけではありません
第33回日本環境感染学会でのパネルディスカッションを受けて
2018/ 3/ 9
2月24日に品川で行われた今年の日本環境感染学会でのパネルディスカッションに演者の一人として登壇した。テーマはもちろん単回使用医療機器だ。筆者に与えられたミッションは、現時点でのこの問題に関する法令の解説であった。このミッションに沿って、単回使用医療機器に関する法律、省令、通知…
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「添付文書遵守」の内側にもう一つ築くべき堤防
2018/ 2/22
筆者を含む多くの医療者にとってどうにも釈然としないのが、はたして国は再使用の禁止をどこまで本気で言っているのかわからない、という点である。
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医療機器の再使用の経済性を丁寧に考えてみる
2018/ 2/ 7
2017年秋の短期連載関連記事に引き続き、単回使用の再使用問題を考えたい。 単回使用となっている医療機器について「再使用しなければ赤字」という主張がある。
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笛を吹かれる前に考えるべきことがあるだろう?
2018/ 1/22
単回使用の医療機器の再使用というのは、ふらっと地球に降り立ったような宇宙人には「賢明なる愚者」、「無期という有期」といった類の言葉遊びにも聞こえるに違いない。昨年の短期連載させていただいた中では、「単回使用」を定めているもの(=添付文書)の脆さ、そして「再使用」という裁量が医…