連載・コラム
連載: 三島和夫の「知って得する睡眠臨床」
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第7回
睡眠指導をグレードアップする“隠し味”とは
2019/ 1/31
不眠症に対する非薬物療法の第二の矢として考案されたのが「認知行動療法」です。欧米では30年以上にわたり多数の臨床試験が行われ、その効果が実証されています。入眠困難の改善効果に対する効果サイズは一般的な睡眠薬と同等で、しかも副作用の心配もありません。いったん習得すれば長期間にわた…
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第6回
ホントに効果あるの?「睡眠衛生指導」
2018/10/26
睡眠指導法には、1)睡眠衛生指導、2)認知行動療法──の大きく2つがあります。睡眠衛生指導はご存じの先生も多いはずです。質の良い睡眠をとるための生活習慣などに関する知識を習得させることを言います。「中年になって徐々に眠りが浅くなった」などの加齢変化に伴う不眠や、比較的軽症の不眠に…
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第5回
不眠治療で大事な「3つのP」とは
2018/ 9/27
不眠症の「P」といえば「3つのP」ならぬ「5つのP」が有名です。多くの診断・治療マニュアルにも載っているのでご存じの先生も多いでしょう。不眠症の5大原因の英語の頭文字から取ったものです。5つのPをみてお分かりの通り、不眠症の原因は実に多岐にわたります。教科書的には、これらの原因を同定…
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第4回
ICD-11が登場、睡眠-覚醒障害が目玉に!
2018/ 7/26
前回から不眠症の診断と治療の各論に入ったばかりなのに恐縮ですが、今回はブレーキングニュースとして「ICD-11」についてご紹介したいと思います。すでにご承知の先生も多いと思いますが、さる6月18日、世界保健機関(World Health Organization;WHO)がICD-11を公表しました。約30年ぶりの改訂で…
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第3回
不眠症診断、ポイントは「夜だけ診ず昼も診る」
2018/ 6/28
今回から睡眠障害の各論に入ります。やはり最もポピュラーな睡眠障害である不眠症から始めるべきでしょう。不眠症の有病率は軽症も含めると成人の約10%、治療が必要な中等度以上でも7~8%と高率です。不眠症の有病率については、先進国ではほぼ同じ調査結果が出ています。…
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第2回
「眠れない」の先に何を聴き取るべきか?
2018/ 5/31
今回のテーマは睡眠障害のスクリーニングです。前回は、睡眠障害には80種類以上あり、その多くは不眠や眠気(過眠)が共通して見られるため、患者さんの愁訴だけで診断すると誤診を招きやすいことをご紹介しました。「不眠あり=不眠症、ではない」が合い言葉です。さて問題はその先です。…
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第1回
その「眠れない」は本当に不眠症ですか?
2018/ 4/26
「最近よく眠れない……」「疲れが取れず、朝からだるい」「寝不足でもないのに、日中に眠くて困る」。患者さんの眠りの悩みの中で最も一般的なのが、夜間不眠や日中の眠気(過眠)です。ただ残念ながら、不眠や眠気はほとんど全ての睡眠障害に共通して見られる症状であるため、これだけでは診断は…